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アブストラクト

Title 高齢者施設入所の高齢者に対する転倒予防介入とケアスタッフ・組織への教育介入のエビデンス 〜システマティック・レビューに基づく課題抽出〜
Subtitle 総説
Authors 鈴木みずえ1), 内藤智義1), 澤木圭介1), 金森雅夫2)
Authors (kana)
Organization 1)浜松医科大学臨床看護学講座, 2)立命館大学スポーツ健康科学部
Journal 日本転倒予防学会誌
Volume 7
Number 1
Page 33-41
Year/Month 2020 / 6
Article 報告
Publisher 日本転倒予防学会
Abstract 「要約」【目的】高齢者施設における転倒予防のシステマティック・レビュー(SR)を分析し, 今後の高齢者施設における認知症高齢者の転倒予防の方向性について検討する. 【方法】本研究では, 英文論文の検索はPubMedを用いて「fall & intervention & Elderly & review & Facility」とし, 適格基準からSRを検索した. 【結果・考察】高齢者施設における要介護高齢者に対しては, 転倒予防に関する効果的な介入として運動だけではなくバランス訓練も含めて6か月以上などの長期の介入が必要であり, 単一介入や複合介入も含めた転倒予防介入は転倒件数を有意に減少させていた. しかし, 認知機能障害割合が40%未満の施設での転倒予防介入では転倒件数が高く, 認知症である高齢者とそうでない高齢者が混在する施設での介入は介入の目的や方法も含めて注意が必要である. QI(医療の質)の視点からの分析では, 「チームの変化」が通常のケアと比較して有意な効果が認められた. さらにネットワークメタアナリシス(MA)では「ケアマネジメント」「患者へのリマインダー」と「スタッフ教育」などが有意な介入であった. 転倒予防に関する質的なMAでは転倒予防の促進因子は「良好なコミュニケーション」と「施設設備の有効性」, 障害要因としては「提案された介入に圧倒され, フラストレーションを感じるスタッフ」などであった. 【結論】高齢者施設における転倒予防では, 高齢者の認知症の有無や心身の状況も踏まえて効果的な転倒予防介入を組み合わせ, さらにケアスタッフが良好なコミュニケーションができるような組織体制を行うなど, エビデンスに基づき対象者に合わせた介入方法とケアスタッフ教育と組織体制の両面を検討する必要性が明らかになった.
Practice 医学一般
Keywords 転倒予防, システマティック・レビュー, ケアスタッフ教育, 組織介入
  • 全文ダウンロード: 従量制、基本料金制の方共に770円(税込) です。

参考文献

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