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アブストラクト

Title 腹腔鏡下子宮体癌手術後に緊急筋膜切開術を要した下腿コンパートメント症候群の1例
Subtitle 症例報告
Authors 兼城英輔, 堀絵美子, 貴島雅子, 安武伸子, 小玉敬亮, 八木裕史, 磯邉明子, 権丈洋徳, 大神達寛, 安永昌史, 小野山一郎, 奥川馨, 浅野間和夫, 矢幡秀昭, 加藤聖子
Authors (kana)
Organization 九州大学病院 産科婦人科
Journal 福岡産科婦人科学会雑誌
Volume 44
Number 1
Page 12-16
Year/Month 2020 / 7
Article 報告
Publisher 福岡産科婦人科学会
Abstract 「概要」コンパートメント症候群は筋・血管損傷等により筋区画(コンパートメント)の内圧が上昇し循環不全を起こす病態で, 下腿支持器を用いた腹腔鏡手術での下腿コンパートメント症候群に関する報告は散見され, 低頻度であるが重篤な合併症とされている. 今回, 腹腔鏡手術直後に下腿コンパートメント症候群を発症し, 緊急筋膜切開術を要した高度肥満子宮体癌の1例を経験したので報告する. 症例は44歳, 1妊1産, BMI:39.4kg/m2と高度肥満を認めた. 子宮体癌(類内膜癌, grade 1)の診断で, 腹腔鏡下単純子宮全摘出術+両側付属器摘出術+骨盤リンパ節生検を施行した(手術時間:435分). 術中は下腿支持器を使用し, 術中の定期的な除圧を行った. 麻酔覚醒後に左下腿の疼痛・腫脹を認め, 左下腿の筋区画の内圧測定では84mmHgと高値であった. 下腿コンパートメント症候群の診断で, 緊急筋膜切開術を施行して除圧した. 術後よりリハビリテーションを開始し, 感覚・運動障害を認めることなく術後26日目に退院した. 長時間の頭低位手術・高度肥満といったコンパートメント症候群のリスク群では, 下腿支持器は使用せず, 開脚位での手術を考慮すべきと考えられた.
Practice 医学総合
Keywords コンパートメント症候群, 腹腔鏡手術, 子宮体癌, 子宮悪性腫瘍
  • 全文ダウンロード: 従量制、基本料金制の方共に770円(税込) です。

参考文献