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アブストラクト

Title 膵IPMNの経過観察はいつまで行えばよいのか?
Subtitle 特集 あの議論の決着はつきましたか? I. 内科関連
Authors 大野栄三郎1,2), 川嶋啓揮2), 廣岡芳樹1)
Authors (kana)
Organization 1)藤田医科大学医学部消化器内科, 2)名古屋大学大学院医学系研究科消化器内科学
Journal 胆と膵
Volume 44
Number 4
Page 333-338
Year/Month 2023 / 4
Article 報告
Publisher 医学図書出版
Abstract 要約:膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)はIPMN自体の悪性化に加え浸潤性膵管癌(PDAC)発生の高危険群であると報告されている. 2015年AGAガイドラインでは5年間形態変化のない分枝型IPMNはサーベイランスを打ち切ることが提唱されているが, サーベイランス中止の是非および適切な経過観察期間については十分なエビデンスは存在しない. IPMN患者の経過観察継続期間を規定する因子としてIPMNの診断時期, IPMN自体の悪性化頻度, IPMN併存膵癌の発生頻度を考慮する必要がある. IPMNの自然史を解析した観察研究の結果からは, IPMN自体の悪性化頻度は嚢胞径や主膵管径などIPMN自身の特徴に関連し, PDACの発症は年齢のみが危険因子でありIPMNの形態的特徴には関連せず発症する. 以上より, 現時点ではPDAC発症のリスクを考慮し年齢, 基礎疾患などの要因で膵切除が困難な症例以外は, 可能な範囲で経過観察の継続が推奨されるが, より一層の膵癌発症の高リスク群の絞り込みが可能となることが期待される.
Practice 臨床医学:内科系
Keywords IPMN(膵管内乳頭粘液性腫瘍), サーベイランス, IPMN併存膵癌, IPMN国際診療ガイドライン
  • 全文ダウンロード: 従量制、基本料金制の方共に1,023円(税込) です。

参考文献

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