アブストラクト
| Title | 3. 症状から診る 小児腹部エコー |
|---|---|
| Subtitle | 特集 苦手克服! 小児エコーの基本マスター |
| Authors | 神保圭佑, 宮田恵理 |
| Authors (kana) | |
| Organization | 順天堂大学 小児科 |
| Journal | Medical Technology |
| Volume | 50 |
| Number | 9 |
| Page | 936-948 |
| Year/Month | 2022 / 9 |
| Article | 報告 |
| Publisher | 医歯薬出版 |
| Abstract | 小児の腹部疾患は, 臨床症状と好発年齢を参考に所見の存在箇所を類推し, 腹部超音波検査により鑑別や診断を進める必要がある. その際, 小児は内臓脂肪が少なく腹壁が薄いため, 高周波探触子による詳細な画像が得られる. 小児では, 腹痛と嘔吐のいずれか, あるいは両者を呈する場合, 常に急性腹症を念頭に置く必要がある. 「はじめに」小児の腹部疾患では, 患児の月齢や年齢と臨床症状から, 考えうる好発年齢にあたる疾患を推測する必要がある. そのうえで, 所見の存在箇所を類推し, 腹部超音波検査により鑑別や診断を進める必要がある. そのためには, 小児特有の腹腔内の正常解剖像や臓器計測値を把握するため, 日頃から系統的な腹部スクリーニングを行うよう心がけることが肝要である. 本稿では, 症状と該当する疾患別に腹部超音波像やポイントに関して述べさせていただく. また, 小児は内臓脂肪が少なく, 腹壁が薄いという解剖学的特徴があるため, 成人でおもに表在用として使用される高周波探触子を腹腔内観察に使用することで, きわめて詳細な超音波画像が得られることを, 本稿を通じて認識していただければ幸いである. |
| Practice | 医療技術 |
| Keywords |
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参考文献
- 1) 日本小児超音波研究会 編:小児エコーの撮影法と正常像がぜんぶわかる! 腹部・体表・頭部・心臓・肺・救急を完全マスター. 金芳堂, 2019.
- 2) 日本小児栄養消化器肝臓学会 編:小児栄養消化器肝臓学. 診断と治療社, 2014.
- 3) Jimbo, K., et al.:Is a pediatrician performed gray scale ultrusonography with power Doppler study safe and effective for triaging acute non-perforated appendicitis for conservative management? J. Pediatr. Surg., 51(12):1952-1956, 2016.
- 4) 金川公夫, 他 編:小児超音波診断のすべて. メジカルビュー社, 2015.
- 5) 高谷あゆみ, 他:生殖器-救急疾患を中心として. 小児科診療, 76(10):1599-1604, 2013.
