| Abstract |
「Abstract」 本稿では, 摂食嚥下障害の前段階にあたるオーラルフレイルに注目し, 地域在住高齢者を対象としたポピュレーションアプローチと, 摂食嚥下障害看護認定看護師による支援の意義について概観した. 先行研究のレビューからは, 口腔体操や健康教育, 食行動改善など多様な介入が, 口腔機能の向上や行動変容を促すことが示されている. 筆者の実践例として, 行政・大学・医療機関が連携して実施した「オーラルフレイル予防講座」を紹介する. 本講座では, 講話, 身体計測, 摂食嚥下機能評価, ホームエクササイズを組み合わせ, 地域高齢者の口腔機能維持・向上を目指している. 認定看護師を中心に, 多職種が関与し, 生活に根ざした予防的支援を展開している点が特徴である. また, 事前の郵送調査では, 「むせ」や「口腔乾燥」などの症状を有する高齢者ほど, 学習会や機能評価への参加意欲が高い傾向がみられた. 一方, 自覚症状のない高齢者の関心は低く, 今後は啓発的アプローチの強化が課題である. 地域包括ケアの中核として, 看護の専門性を活かした継続的支援体制の整備が期待される. |