Title	ナトリウム異常症とその補正
Subtitle	特集 輸液療法の基礎と実践 水・電解質・酸塩基平衡異常とその補正
Authors	伊藤雄伍
Authors (kana)
Organization	聖路加国際病院腎臓内科
Journal	診断と治療
Volume	109
Number	3
Page	297-301
Year/Month	2021 / 3
Article	報告
Publisher	診断と治療社
Abstract	「Headline」「1」ナトリウム異常症は水バランス調節機構の異常であり, 低ナトリウム血症は相対的自由水過剰, 高ナトリウム血症は相対的自由水欠乏状態である. 「2」低ナトリウム血症は, 神経症状の程度によって重症度判定を行い治療の緊急性を判定する. 浸透圧性脱髄症候群の発生を防ぐために補正速度に注意する. 「3」高ナトリウム血症の治療の基本は, 欠乏している自由水の補充だが, 脳浮腫による神経障害の発生を防ぐために補正速度に注意する. 「概念」血清ナトリウム濃度の異常はナトリウムバランスの異常ではなく, 水分バランスの異常である. 体内の水分バランスは, (1)口渇中枢の刺激による飲水, (2)抗利尿ホルモン(ADH)の分泌で調整されている. ナトリウム濃度の異常はこの調節機構が両者ともに障害された際に起こり, 低ナトリウム血症は相対的な自由水過剰, 高ナトリウム血症は相対的な自由水欠乏状態である.
Practice	医学総合
Keywords	低ナトリウム血症, 高ナトリウム血症, 抗利尿ホルモン(ADH), 浸透圧性脱髄症候群(ODS)

• 全文ダウンロード： 従量制、基本料金制の方共に1,243円(税込) です。

参考文献