Title	副腎偶発腫瘍の鑑別
Subtitle	特集 コモンディジーズとしての内分泌疾患と電解質異常 一般外来に潜む内分泌疾患
Authors	田辺晶代
Authors (kana)
Organization	国立国際医療研究センター病院糖尿病内分泌代謝科
Journal	診断と治療
Volume	106
Number	9
Page	1078-1083
Year/Month	2018 / 9
Article	報告
Publisher	診断と治療社
Abstract	「Headline」1 副腎偶発腫瘍(インシデンタローマ)は副腎疾患の検索以外の目的, 副腎を描出する目的以外で施行された画像検査で偶発的に発見された副腎腫瘍である. 2 副腎ホルモン分泌異常のスクリーニングのため副腎皮質刺激ホルモン・血中コルチゾール, デヒドロエピアンドロステロンサルフェート, 血漿アルドステロン濃度・血漿レニン活性を測定する. これらのホルモンは午前中に約15分の安静坐位後に採血する. 褐色細胞腫のスクリーニングには随時尿中メタネフリン分画(クレアチニン補正値)の測定が有効である. 3 皮質腺腫はCT値が低値, 副腎皮質癌・褐色細胞腫・転移癌, 脂肪含有量の多い皮質腺腫などではCT値が高値である. 皮質腫瘍はMRI T1強調像, T2強調像ともに低信号, 髄質腫瘍はMRI T1強調像で低信号, T2強調像で高信号を示すことが多いため両者の鑑別に有用である. 4 ホルモン非産生腫瘍は腫瘍の大きさ, 形態・性状に基づいて手術適応を検討する. 径3〜5cm以上の腫瘍で副腎癌との鑑別が困難な場合は摘出術を考慮する. 褐色細胞腫が完全に否定できない場合は術前に予防的にα遮断薬を投与する.
Practice	医学総合
Keywords	副腎偶発腫瘍, サブクリニカルCushing症候群, 褐色細胞腫, 副腎皮質癌

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参考文献