アブストラクト
Title | (1) アルコール依存症 |
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Subtitle | 特集 依存症 レジデントが知っておきたい診断や治療のコツ! 初期対応 |
Authors | 湯本洋介 |
Authors (kana) | |
Organization | 独立行政法人国立病院機構 久里浜医療センター |
Journal | 精神科 Resident |
Volume | 2 |
Number | 2 |
Page | 74-77 |
Year/Month | 2021 / |
Article | 報告 |
Publisher | 先端医学社 |
Abstract | 「Key Point」 ・DSM-5はICD-10で定義されるアルコール依存症に加え, 社会的な障害を含めたより広い概念でアルコール使用障害(AUD)という診断名を表している ・アルコール依存症に合併する精神的合併症, 身体的合併症, またDVや虐待などの家族への問題, 飲酒運転などの社会的問題もアセスメントをおこなう ・アルコール依存症の治療目標は断酒の達成とその継続であるが, 断酒しないからといって治療からドロップアウトする事態は避け, まず飲酒量低減を目標としてよい 「はじめに」 アルコール依存症の診断や初期対応に苦手意識をもっている精神科スタッフは少なくないと思われる. 本稿では, アルコール依存症の診断や評価, また治療の場に訪れたアルコール依存症者の基本的な初期対応について述べ, 実際の診療のイメージにつなげてほしい. 「アルコール依存症の診断・鑑別」 International statistical classification of diseases and related health problems-10(ICD-10)のアルコール依存症の診断基準によれば, 以下の6項目のうち3項目以上が, 1ヵ月以上にわたり同時に生じていたか, 1ヵ月未満の場合は12カ月以内にくり返し同時に生じた場合にその診断を下すことができる. |
Practice | 臨床医学:一般 |
Keywords |
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参考文献
- 1) ICD-10 精神および行動の障害 臨床記述とガイドライン, WHO編, 融道男, 中根允文, 小見山実監訳, 医学書院, 東京, 1993, pp87-88
- 2) Babor TF, Higgins-Biddle JC : Brief intervention for hazardous and harmful drinking. http://whqlibdoc.who.int/hq/2001/WHO_MSD_MSB_01.6b.pdf
- 3) 標準的な健診・保健指導プログラム(改訂版). https://kurihama.hosp.go.jp/research/pdf/20140604_hoken-program3_06.pdf
- 4) 樋口進 : 厚生労働科学研究費補助金 平成24年度総括分担研究報告書 アルコール・薬物依存と他の重複障害の実態把握と治療モデルの構築に関する研究. 2013
- 5) 新アルコール・薬物使用障害の診断治療ガイドライン, 樋口進, 齋藤利和, 湯本洋介編, 新アルコール・薬物使用障害の診断治療ガイドライン作成委員会監修, 新興医学出版, 東京, 2018