アブストラクト
Title | (1) 薬剤・薬物治療 |
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Subtitle | 特集 依存症 レジデントが知っておきたい診断や治療のコツ! 治療の基本 |
Authors | 宮田久嗣 |
Authors (kana) | |
Organization | 東京慈恵会医科大学精神医学講座 |
Journal | 精神科 Resident |
Volume | 2 |
Number | 2 |
Page | 93-95 |
Year/Month | 2021 / |
Article | 報告 |
Publisher | 先端医学社 |
Abstract | 「Key Point」 ・依存症の治療では, 渇望低減薬の使い方がポイント ・離脱症状は, 渇望(摂取欲求)を増強させる ・離脱症状のコントロールも重要 ・二次的な症状(幻覚, 妄想, うつ症状, 不眠など)には, それぞれの症状の治療薬を用いる 「はじめに」 依存や嗜癖の薬物療法で保険適用のあるものはアルコール依存とニコチン依存にかぎられる. その他の物質依存(覚醒剤などの違法薬物)や行動嗜癖(ギャンブル障害やゲーム障害)では, 依存や嗜癖にともなう二次的な精神症状(幻覚, 妄想, うつ症状, 不眠など)に対する対処療法となる. 本稿では, 依存症に保険適用のある治療薬について紹介する. 「アルコール依存症」 「(1)渇望低減薬」 依存症の中核症状である渇望を低減させる薬物として, アカンプロサートは断酒に, ナルメフェンは飲酒量低減(減酒)に用いられる. 「1)アカンプロサート」 アカンプロサートはおもに, グルタミン酸神経とGABA神経に作用する. |
Practice | 臨床医学:一般 |
Keywords |
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参考文献
- 1) 日本新薬株式会社 : レグテクト錠333mg 医薬品インタビューフォーム第5版, 2015
- 2) 大塚製薬株式会社 : セリンクロ錠10mg 医薬品インタビューフォーム第1版(市販直後調査), 2019
- 3) 宮田久嗣 : ナルメフェンの薬理. 精神科 37 : 70-76, 2020
- 4) 新アルコール・薬物使用障害の診断治療ガイドライン, 樋口進, 斎藤利和, 湯本洋介編, 新アルコール・薬物使用障害の診断治療ガイドライン作成委員会監修, 新興医学出版, 東京, 2018
- 5) 佐久間寛之, 樋口進 : 嫌酒薬, 抗渇望薬の使用法. 最新醫學 83 : 161-168, 2014
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- 6) 小宮山徳太郎 : アルコール離脱(退薬)期の対応(薬物療法を中心に). 最新醫學 83 : 152-160, 2014
- 7) Kaur K, Kaushal S, Chopra SC : Varenicline for smok-ing cessation : a review of the literature. Curr Ther Res Clin Exp 70 : 35-54, 2009
- 8) ファイザー株式会社 : チャンピックス錠0. 5mg, 1mg医薬品インタビューフォーム第16版, 2021
- 9) 宮田久嗣 : ニコチン依存-現状と治療法の進展. 精神医学 60 : 153-160, 2018