アブストラクト
Title | 第二世代抗ヒスタミン薬 基礎薬学の知識で比べてみました / エビデンスで比べてみました |
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Subtitle | 特集 基礎薬学とエビデンスから おくすり比べてみました |
Authors | 武田達明*, 有吉範高**, 青島周一*** |
Authors (kana) | |
Organization | 岡山大学薬学部 臨床薬学教育研究センター *助教, **教授・センター長, ***中野病院 薬局 |
Journal | 薬局 |
Volume | 75 |
Number | 1 |
Page | 46-54 |
Year/Month | 2024 / 1 |
Article | 報告 |
Publisher | 南山堂 |
Abstract | 抗ヒスタミン薬は, 神経伝達物質の一つであるヒスタミンの受容体であるH1受容体に拮抗することにより, 花粉症などのアレルギー性鼻炎, アトピー性皮膚炎や蕁麻疹による皮膚そう痒感などの症状を改善する薬物である. ジフェンヒドラミンやd-クロルフェニラミンといった第一世代の抗ヒスタミン薬は, 眠気などの中枢抑制作用, 口渇や尿閉などの抗コリン作用といった副作用が多いことが欠点であった. 一方で, 第二世代抗ヒスタミン薬の多くではこれらの問題点が改善されており, 比較的安全に使用できるようになっている. しかしながら, これまで日本で上市されている第二世代抗ヒスタミン薬は, 十数種類に上っており, その特徴は薬剤ごとに異なっている. 本稿では, 化学構造および剤形・薬物動態といった基礎薬学的視点から第二世代抗ヒスタミン薬を比較する. 「化学構造で比べてみました」第一世代抗ヒスタミン薬の副作用のうち, 眠気の原因としては, 薬物の脂溶性が高く, 血液脳関門を通過して脳内へ移行する点があげられる. |
Practice | 薬学 |
Keywords |
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参考文献
- 1) 島村達郎 : 日本薬理学雑誌, 144 : 43-44, 2014.
- 2) 谷内一彦 : 日本耳鼻咽喉科学会会報, 123 : 196-204, 2020.
- 3) Abbott NJ, et al : Neurobiol Dis, 37 : 13-25, 2010.
- 4) 川島 眞ほか : 臨床医薬, 27 : 563-573, 2011.
- 5) 黒山政一ほか編 : 抗ヒスタミン薬. 新・違いが分かる! 同種・同効薬(上巻), 南江堂, 191-203, 2021.
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- 6) 玉井郁巳 : ファルマシア, 50 : 674-678, 2014.
- 7) 谷内一彦 : 小児耳鼻咽喉科, 39 : 275-282, 2018.
- 8) 澤田康文 : 日本内科学会雑誌, 96 : 1570-1479, 2007.
- 9) 小島太郎 : 日本内科学会雑誌, 107 : 2437-2443, 2018.
- 10) Morita T, et al : J Agric Food Chem, 70 : 3310-3320, 2022.
- 11) Hong D, et al : Braz J Otorhinolaryngol, 89 : 101272, 2023.
- 12) Phinyo P, et al : J Allergy Clin Immunol Pract, 9 : 956-970. e57, 2021.
- 13) Schwarzer G, et al : Meta-analysis with R, pp107-141, Springer International Publishing, 2015.