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アブストラクト

Title (2) 敗血症
Subtitle 特集 もっと抗菌薬が好きになる 微生物学検査の活かし方検査結果を解釈しよう! 検体別にみる抗菌薬の選択の考え方
Authors 坂野昌志
Authors (kana)
Organization 名古屋セントラル病院 薬剤科 副薬剤長
Journal 薬局
Volume 75
Number 9
Page 1355-1363
Year/Month 2024 / 8
Article 報告
Publisher 南山堂
Abstract 「どんな訴えがあったときに微生物検査をする?」「敗血症の定義と臨床症状」敗血症の主な原因は感染症で, 原因微生物は, 細菌, ウイルス, 寄生虫, 真菌と多岐にわたる. 通常, 何らかの感染症に罹患すると免疫機構が働くが, 感染症が重症化したことで免疫機構が正常に働かなくなり, 感染症による炎症反応で臓器障害などの重篤な病態に陥り「感染症によって重篤な臓器障害が引き起こされる状態」が敗血症である. 『日本版敗血症診療ガイドライン2020』の敗血症の定義は「感染症によって重篤な臓器障害が引き起こされる状態」であり「感染症に伴う生体反応が生体内で調節不能な状態となった病態であり, 生命を脅かす臓器障害を引き起こす」と示されている. このように敗血症は感染症によって障害を起こしている臓器によってさまざまな症状が起こるため, 何か一つの特定の症状が出るわけではない. しかし, 発熱, 悪寒・戦慄, 低血圧, 頻呼吸や原因不明の低体温, 低血圧, 意識障害 (特に高齢者), 白血球数増加や減少, 代謝性アシドーシス, 免疫不全患者における呼吸不全・急性腎障害・急性肝機能障害などがみられた場合には敗血症を疑い, できるだけ早急に血液培養を2セット以上採取することが推奨されている.
Practice 薬学
Keywords
  • 全文ダウンロード: 従量制、基本料金制の方共に1,683円(税込) です。

参考文献

  • 1) 日本版敗血症診療ガイドライン2020特別委員会編:日本集中治療医学会雑誌, 28(Suppl):S1-S411, 2021.
  • 2) Singer M, et al: JAMA, 315:801-810, 2016.
  • 3) Vincent JL, et al: Intensive Care Med, 22:707-710, 1996.
  • 4) 日本呼吸器学会成人肺炎診療ガイドライン2017作成委員会編:成人肺炎診療ガイドライン2017,日本呼吸器学会, 2017.
  • 5) 日本感染症学会ほか:日本化学療法学会雑誌, 64:1-30, 2015.
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  • 6) 日本神経学会ほか監,「細菌性髄膜炎診療ガイドライン」作成委員会編:細菌性髄膜炎診療ガイドライン2014,南江堂, 2014.
  • 7) Annane D, et al: Am J Respir Crit Care Med, 168:165-172, 2003.
  • 8) 大曲貴夫監,岸田直樹ほか編:薬剤師が知っておきたいチーム医療実践のための感染症検査,南山堂, 2017.
  • 9) Tokuda Y, et al: Am J Med, 118:1417, 2005.
  • 10) JAID/JSC感染症治療ガイド・ガイドライン作成委員会編:JAID/JCS感染症治療ガイド2023,日本感染症学会・日本化学療法学会, 2023.
  • 11) 日本版敗血症診療ガイドライン2024特別委員会:日本版敗血症診療ガイドライン2024, 2024. (doi:10.1002/jja2.S0025)