アブストラクト
| Title | 7. 単純性股関節炎 |
|---|---|
| Subtitle | 増刊 よくある疾患の診かた - 他科からの助言- 整形外科 |
| Authors | 平良勝章, 根本菜穂 |
| Authors (kana) | たいらかつあき, ねもとなほ |
| Organization | 埼玉県立小児医療センター 整形外科 |
| Journal | 小児科臨床 |
| Volume | 71 |
| Number | 増刊号 |
| Page | 2028-2030 |
| Year/Month | 2018 / |
| Article | 報告 |
| Publisher | 日本小児医事出版社 |
| Abstract | 「はじめに」単純性股関節炎(transient synovitis of the hip:以下, TS)は小児の急激な股関節痛, 跛行を来す代表疾患である. ・発症年齢:2歳〜12歳, 平均5歳前後の報告が多い. 当センターでは平均6歳3カ月(1歳3カ月〜11歳4カ月). 「I. 原因」原因はアレルギー, 外傷, 感染など色々説がある. また, ある時期に集中して来院することから, ウイルス感染説を支持する報告も散見される. 「II. 理学所見」・発熱:ほとんど認めない. 当センターのTSの症例(20例)で38.5℃以上の発熱を生じた症例は5%(1例)である. ・熱感, 腫脹:股関節はわかりにくい. ・歩行不能:急性期は歩行不能であり, 化膿性関節炎(septic arthritis of the hip:以下, SA)との鑑別は難しい. ・関節可動域制限をほとんどの症例で認めるが, SAにみられるような仮性麻痺は呈さない. 仮性麻痺とは内圧が最も低い股関節外旋位を保とうとして動かさない, あたかも麻痺が生じているかのように観察される. |
| Practice | 臨床医学：内科系 |
| Keywords | 小児(child), 単純性股関節炎(transient synovitis of the hip), 化膿性股関節炎(septic arthritis of the hip) |
- 全文ダウンロード： 従量制、基本料金制の方共に968円(税込) です。
参考文献
- 1) Blockey NJ, Porter BB: Transient synovitis of hip. A virological investigation. Br Med J 1968;4:557-558.
- 2) 日下部浩,坂巻豊教,下村哲史:単純性股関節炎.別冊整形外科 1997;32:92-94.
- 3) 平良勝章,根本菜穂,中橋昌弘,他.:当センターにおける化膿性股関節炎の治療成績-29例の検討-.日小整会誌 2011;20(2):436-440.
- 4) 赤木龍一郎,西須孝,中村順一,他.:近県3施設における単純性股関節炎の疫学検討.日小整会誌 2010;19(2):293-297.
- 5) 平良勝章,根本菜穂,間世田優文,他.:Cairdの予測因子はどこまで信頼できるか-化膿性股関節炎と単純性股関節炎の鑑別-.日小整会誌 2012;21(2):318-321.
残りの1件を表示する
- 6) Caird MS, Flynn JM, Leung YL, et al.: Factors distinguishing septic arthritis from transient synovitis of the hip in children. A prospective study. J Bone Joint Surg Am 2006;88:1251-1257.
