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アブストラクト

Title 12. 副腎白質ジストロフィー
Subtitle 特集 診断・治療可能な遺伝性疾患を見逃さないために 各論 III. 先天代謝異常症
Authors 下澤伸行
Authors (kana) しもざわのぶゆき
Organization 岐阜大学科学研究基盤センター ゲノム研究分野, 岐阜大学医学部附属病院 小児科
Journal 小児科臨床
Volume 73
Number 5
Page 726-730
Year/Month 2020 / 5
Article 報告
Publisher 日本小児医事出版社
Abstract 「I. 概要」 副腎白質ジストロフィー(ALD)はABCD1遺伝子異常によるX連鎖性の遺伝性疾患である. ABCD1タンパクは極長鎖脂肪酸のペルオキシソーム内への輸送に関与しているため, 患者では極長鎖脂肪酸のβ酸化が障害され, 全身の臓器に蓄積を認める. 臨床的には大脳半球の進行性の炎症性脱髄を特徴として5〜10歳に発症して数年で寝たきりになる小児大脳型や, 思春期以降に痙性歩行で発症するadrenomyeloneuropathy(AMN)など, 遺伝子型と相関しないいくつかの臨床病型を有している. そのため同一家系内でも異なる臨床病型を呈することがある. 大脳型の唯一の治療法は発症早期の造血幹細胞移植で, 移植の可否や時期は知的・生命予後を左右する. またアジソン型でも早期のステロイド補充療法が予後につながるため早期診断が極めて重要で, 見逃してはならない疾患である. さらに発端者からの家系解析や新生児マススクリーニングによる発症前患者の発見も本症克服への喫緊の課題である.
Practice 臨床医学:内科系
Keywords 発達障害, 視聴覚障害, 脳MRI検査, 造血幹細胞移植, 新生児スクリーニング
  • 全文ダウンロード: 従量制、基本料金制の方共に968円(税込) です。

参考文献

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  • 6) ALD info : New born screening. https://adrenoleukodystrophy.info/clinical-diagnosis/newborn-screening