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アブストラクト

Title 手術を受ける子どもの心理的混乱と対処行動
Subtitle 臨床研究・症例報告
Authors 須藤美奈※1, 宮本朋幸※2, 毛利健※3, 石川未来※3
Authors (kana) すとうみな, みやもとともゆき, もうりたけし, いしかわみき
Organization ※1:横須賀市立うわまち病院小児医療センター子ども療養支援士, ※2:小児科, ※3:小児外科
Journal 小児科臨床
Volume 73
Number 7
Page 1071-1075
Year/Month 2020 / 7
Article 報告
Publisher 日本小児医事出版社
Abstract 「要旨」 当院では手術を受ける子どもに対し, 子ども療養支援士が手術のプレパレーションと麻酔導入のサポートを行っている. 2018年5〜9月に手術を受け, 評価できた68例について, 情緒スコア・協力度スコア, 行動分析尺度(children's coping strategies checklist-intrusive procedures; CCSC-IP), Children's Hospital of Eastern Ontario Pain Scale (CHEOPS)を用いて心理的混乱の程度や対処行動について検討した. 各スコアの平均値を発達段階ごとに比較すると, すべてのスコアにおいて違いが見られた. 情緒スコア・協力度スコアの評価より年齢が高いほど恐れや不安が少なく協力的に手術に臨めると考えられた. CCSC-IPの評価より, 学童期は言葉で理解し不安を解消しようとするが, 幼児期は全身で対処行動をとり不安の解消に努めていると考えられた. またCHEOPSの評価より発達段階が上がると痛みの感じ方が小さくなることが示唆された. 子どもの発達段階により心理的混乱の程度や対処行動に違いがあるため, 発達段階に即した支援を行うことで, 手術を受ける子どもの不安を軽減することができる.
Practice 臨床医学:内科系
Keywords 子ども療養支援, プレパレーション, 小児外科, CCSC-IP, CHEOPS, child care support, pediatric surgery, preparation
  • 全文ダウンロード: 従量制、基本料金制の方共に968円(税込) です。

参考文献

  • 1) 中島登美子 : 小手術を受ける子どもとその家族のインフォームド・コンセント. 千葉県立衛生短期大学紀要 1994 ; 13 : 99-107.
  • 2) 田中恭子 : プレパレーションガイドブック 第5章どのようにアセスメントするか. 日総研 2006 ; 48-50.
  • 3) 田中恭子 : 子ども療養支援. Chapter V子どもの療養支援の理論と方法. 中山書店, 東京, 2012. 124-125.
  • 4) 佐藤志保. 佐藤幸子. 塩飽 仁 : 採血を受ける子どもの非効果的対処行動の関連要因の検討. 日本看護研究学会雑誌 2011 ; 34 : 23-31.
  • 5) 武田淳子, 松本暁子, 谷 洋江, 他 : 痛みを伴う医療処置に対する幼児の対処行動. 千葉大学看護学部紀要 1997 ; 19 : 53-60.
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  • 6) 野村みどり : 病院におけるチャイルドライフ. 第2章入院に対する子どもの反応. 中央法規, 東京 2000. 31-38.
  • 7) 割田陽子 : 診断や治療に必要な手技に対する拒否-プレパレーション・ディストラクション. 小児の精神と神経 2017 ; 57 : 83-85.
  • 8) 赤司純子 : 腰椎穿刺時に小児がんの子どもが認識する痛みの軽減に関する研究. 千葉大学看護学部修士論文 1994.
  • 9) Broome, ME, Lillis PP, Bates T, et al. : The use of Distraction and imagery with children during painful procedures. Oncol Nurs Farum 1992 ; 19 : 499-502.