アブストラクト
| Title | 新生児播種性血管内凝固に合併した新生児同種免疫性血小板減少症の1例 |
|---|---|
| Subtitle | 臨床研究・症例報告 血液・腫瘍 |
| Authors | 藤田哲丸※1,2, 村木國夫※1,2, 藤多慧※1,2, 奥井一成※1,2, 秋山直枝※1,2 |
| Authors (kana) | ふじたてつまる, むらきくにお, ふじたさとし, おくいかずなり, あきやまなおえ |
| Organization | ※1:富士市立中央病院 小児科, ※2:東京慈恵会医科大学 小児科学講座 |
| Journal | 小児科臨床 |
| Volume | 76 |
| Number | 3 |
| Page | 379-383 |
| Year/Month | 2023 / |
| Article | 報告 |
| Publisher | 総合医学社 |
| Abstract | 「要旨」新生児播種性血管内凝固(disseminated intravascular coagulation;DIC)に合併した新生児同種免疫性血小板減少症(neonatal alloimmune thrombocytopenia;NAIT)の1例を経験した. 症例は日齢0の男児. 胎児機能不全のため緊急帝王切開で出生した. 出生直後より血小板減少および凝固障害を認めたため, 新生児DICの診断で新鮮凍結血漿, 濃厚血小板の輸血を行い凝固障害は改善した. しかし, 凝固障害の改善後も血小板減少症のみが遷延したため, NAITを疑い母体の抗血小板抗体の検索を行った. 母体血中よりHPA-5b抗体および複数のHLA抗体を検出し, 両親の血小板交差試験が陽性であったため, 新生児DICに合併したNAITと診断した. 新生児DICとNAITを合併した症例の報告は存在せず, 稀少な1例と考えられた. 新生児DICスコアの改善に伴わない血小板減少症, 血小板輸血不応といった免疫介在性の血小板減少を疑う場合に, NAITを鑑別に抗血小板抗体の検索や両親の血小板交差試験を考慮すべきである. |
| Practice | 臨床医学：内科系 |
| Keywords | 新生児DIC, 血小板輸血不応, 抗血小板抗体, 新生児血小板減少症, 新生児同種免疫性血小板減少症, neonatal DIC, platelet transfusion refractoriness, anti-platelet antibodies, neonatal thrombocytopenia, neonatal alloimmune thrombocytopenia |
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参考文献
- 1) 長江千愛:NICUでの管理 血液・凝固系. 周産期医学 2020;50:1880-1885.
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- 3) 川口千晴, 西久保敏也, 白幡 聡, 他:新生児DICの診断・治療に関する全国アンケート調査-新生児DIC全国調査-. 日産婦新生児血会誌 2016;26:43-53.
- 4) 白幡 聡, 高橋幸博, 茨 聡, 他:新生児DIC診断・治療指針2016年版. 日産婦新生児血会誌 2016;25:3-34.
- 5) 日本産婦人科・新生児血液学会:新生児DIC診断・治療指針2016年版.
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- 6) O'Riordan JM, Fitzgerald J, Smith OP, et al.:National Blood Users Group. Transfusion of blood components to infants under four months:review and guidelines. Ir Med J 2007;100:1-24 following 496.
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