アブストラクト
| Title | 間欠熱で発症した非定型的猫ひっかき病の1例 |
|---|---|
| Subtitle | 主題 感染症 臨床研究・症例報告 ●感染症 |
| Authors | 池田衣里※1, 南博明※1, 福田和由※1, 大槻光伸※2 |
| Authors (kana) | いけだえり, みなみひろあき, ふくだかずよし, おおつきみつのぶ |
| Organization | ※1:済生会中和病院 小児科, ※2:眼科 |
| Journal | 小児科臨床 |
| Volume | 73 |
| Number | 4 |
| Page | 437-441 |
| Year/Month | 2020 / 4 |
| Article | 報告 |
| Publisher | 日本小児医事出版社 |
| Abstract | 「要旨」 間欠熱と炎症反応高値のため当院を紹介され, Bartonella henselaeの抗体価上昇により, 猫ひっかき病と確定診断された10歳女児例を経験した. 間欠熱以外の症状はなく, リンパ節腫大など有意な理学所見を認めなかった. 猫の飼育歴があり, テトラサイクリン系の抗菌薬が有効であったこと, また, 眼底検査で白斑などの特徴的な所見を認めたことが診断の契機となった. 眼底異常所見は残存しているが, 視力低下や視野狭窄はなく, 現在までのところ経過良好である. 不明熱の鑑別として猫ひっかき病を念頭におく必要性を改めて認識させられる症例であった. |
| Practice | 臨床医学：内科系 |
| Keywords | 猫ひっかき病, 間欠熱, 眼底異常, Bartonella henselae, cat scratch disease, intermittent fever, fundi abnormality |
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参考文献
- 1) 吉田博,草場信秀,佐田通夫:ネコひっかき病の臨床的検討.感染症学会雑誌 2010;84:292-295.
- 2) Zangwill KM, Hamilton DH, Perkins BA, et al.: Cat scratch disease in connecticut - Epidemiology, risk factors, and evaluation of a new diagnostic test. The New England Journal of Medicine 1993;329:8-13.
- 3) Diane SM, Emmanouil A, Herve R, et al.: Seasonality of cat-scratch disease, France, 1999-2009. Emerging Infectious diseases 2011;11:4:17:705-707.
- 4) 吉田博:小児の感染症(II)猫ひっかき病:小児科臨床 1999;4:517-519.
- 5) 久保田眞由:小児疾患診療のための病態生理1 改訂第5版.東京医学社,東京,小児内科 46;2014, p.926-932.
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- 6) 池田亜希,藤田篤志,河村隆,他:眼底異常を呈した猫ひっかき病の1例.小児科臨床 2003;56:2016-2050.
- 7) 藤井寛,清水浩志,阿部祥子,他:弛緩熱と眼底隆起性病変を伴う網脈絡膜炎を認めた猫ひっかき病の女児例.小児科臨床 2004;57:1012-1016.
- 8) 徳永孝史,渡久地鈴香,島袋美起子,他:眼底所見が診断の契機となった非定型的猫ひっかき病の2例.那覇市立病院医学雑誌 2015;7:47-51.
- 9) 熊代俊,松本直,権田恭広,他:ネコひっかき病に合併した黄斑円孔網膜剥離の1例.日眼会誌 122;460-465.
- 10) 鈴木幹啓,西原秀宏,柴田丈夫,他:髄液中にBartonella henselae DNAを検出した猫ひっかき病の1例.小児科臨床 2004;57:2131-2135.
- 11) 吉井大,森本健司:猫ひっかき病.あたらしい眼科 2000;17:809-810.
- 12) 小林かおり,古賀隆史,沖輝彦,他:猫ひっかき病の眼底病変.日眼会誌 2003;107:99-104.
- 13) 西屋克己,高川健,村澤牧子,他:ネコひっかき病による網脈絡膜炎.小児内科 2008;140:518-519.
