| Abstract |
《Abstract》超高齢社会となって, 心不全患者は医学的背景のみならず家庭的, 社会的背景も脆弱になっており, 医療だけではなく介護・福祉などの観点も含めた介入が重要となってきている. 急性期病院に入院した重症患者は, 集中治療室へ入室し, 状態が落ち着けば一般病棟へ転棟する. 退院先は慢性期病院, 介護施設, 自宅である. 急性期は, 医療中心のアウトカムである生存率が重視されるが, 退院後は患者中心のケアが必要であり, 患者報告アウトカムも重要になってくる. 心不全の多職種介入はこの一連の流れを意識していないと, ケアの断片化が生じ, 再入院のリスクが高くなる. 我が国の心不全多職種介入は主に入院中の患者を対象として行われてきた経緯があるが, その効果として在院日数の短縮やQOL改善, 再入院回避などが報告されている. 学会は多職種介入を支える人材育成に力を入れ, 行政も地域包括ケアに落とし込む形で多職種介入を推進しようとしている. 診療・介護報酬については, 地域包括ケアシステム構想に沿った種々の項目も追加されてきている. 今後の課題としては, 心不全の至適在院日数の検討, 再入院回避のための在宅・外来での点滴治療の整備, 疾病管理プログラムや緩和ケア・ACPの地域包括への落とし込み, 心不全多職種介入実施施設の増加などがある. |