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アブストラクト

Title 巨赤芽球性貧血
Subtitle 特集 貧血と諸疾患の機序を探る
Authors 小野寺晃一, 大西康
Authors (kana)
Organization 東北大学病院血液内科
Journal Pharma Medica
Volume 39
Number 11
Page 19-22
Year/Month 2021 / 11
Article 報告
Publisher メディカルレビュー社
Abstract 「はじめに」巨赤芽球性貧血とは骨髄に巨赤芽球が出現する疾患の総称であり, 主な原因はDNA合成に必要なビタミンB12や葉酸の欠乏である. DNAの合成障害があると, 核の成熟が遅延する一方で, 細胞質におけるRNAや蛋白質の合成は保たれるために, 核と細胞質の成熟乖離が起き, 巨赤芽球の形態を呈すると考えられている. ビタミンB12欠乏の主たる原因は吸収障害であり, 特に自己免疫学的機序により発症する巨赤芽球性貧血を悪性貧血と呼ぶ. 「I. ビタミンB12と葉酸の体内動態」「1. ビタミンB12の体内動態」1日に必要なビタミンB12は1〜3μgであり, 通常の食事から5〜20μgを摂取していることから, 慢性アルコール中毒などの栄養不良状態や厳格な菜食主義者以外にビタミンB12が摂取不足となることはほとんどない. また, 体内には2〜5mgのビタミンB12が貯蔵されていることから, 短期間の欠乏で巨赤芽球性貧血の発症に至ることはなく, 胃切除後の巨赤芽球性貧血は発症までに平均して5〜6年を要するとされている.
Practice 薬学
Keywords 巨赤芽球性貧血, ビタミンB12, 葉酸, 悪性貧血
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参考文献