アブストラクト
| Title | 7. ベンゾジアゼピン系抗不安薬・睡眠薬の適正使用に果たす薬剤師の役割 |
|---|---|
| Subtitle | 特集 睡眠薬・抗不安薬を安全に使いこなす, 効果的に減薬する |
| Authors | 吉尾隆* |
| Authors (kana) | よしおたかし |
| Organization | *東邦大学薬学部 臨床薬学研究室 |
| Journal | 睡眠医療 |
| Volume | 14 |
| Number | 2 |
| Page | 185-190 |
| Year/Month | 2020 / |
| Article | 報告 |
| Publisher | ライフ・サイエンス |
| Abstract | 「Summary」・国内においては, 抗不安薬・睡眠薬の不適切な使用が続いており, 2012年度の診療報酬改定以降, 抗不安薬, 睡眠薬についての使用制限が行われている. さらに, 2018年度の診療報酬改定では, 不安の症状, または不眠の症状に対し, ベンゾジアゼピン系の薬剤を12カ月以上, 連続して同一の用法・用量で処方されている場合の適正化のため, 医師がベンゾジアゼピン系の薬剤を減量し, 薬剤師, 看護師と協働して症状の変化を確認した場合の診療報酬が新設された. しかし, 現在でもベンゾジアゼピン系抗不安薬・睡眠薬の適正使用は十分進展していないと考えられており, 薬剤師に対する期待も大きくなっている. ・現在, 薬剤師は薬剤に関する薬理作用, 薬物動態といった薬学的な知識に加え, 患者の年齢や特徴, 反応性などにも十分注意を払うことが求められている. 適正使用のために効果, 副作用などの自覚的および客観的な症状についてのモニターも行い, 減量に際しては, 離脱症状に十分注意しながら減量方法を提案し, 処方医および患者との情報共有を行いながら, 急激な減量および中断が行われないようにしなければならない. |
| Practice | 臨床医学：内科系 |
| Keywords | ベンゾジアゼピン系抗不安薬・睡眠薬, 適正使用, 減量・中止, 薬剤師, 精神症状評価 |
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参考文献
- 1) Furbish SML et al: A pharmacist-physician collaboration to optimize benzodiazepine use for anxiety and sleep symptom control in primary care. J Pharm Pract 2017; 30: 425-433.
- 2) 小林孝文: 妊娠中の症例に対する向精神薬投与の留意点. これから始める向精神薬療法スペシャルテクニック, 保坂 隆(編), 診断と治療社, 東京, pp184-192. 2006.
- 3) 大川匡子ほか: 精神・神経疾患研究委託費「睡眠障害の診断・治療及び疫学に関する研究」平成7年度研究報告書, 1996.
- 4) 松島英介: 分裂病の薬物療法: 薬物療法アルゴリズムと治療の実際: 妊娠中, 授乳中の薬物療法. 精神科治療学 2000; 15(増刊号): 161-168.
- 5) Allison C et al: Neuroadaptive processes in GABAergic and glutamatergic systems in benzodiazepine dependence. Pharmacol Ther 2003; 98: 171-195.
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- 6) Herman JB et al: Rebound anxiety in panic disorder patients treated with shorter-acting benzodiazepines. J Clin Psychiatry 1987; 48(Suppl): 22-28.
- 7) Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders: American Psychiatric Association, 1987, 1994.
- 8) http://www.benzo.org.uk/amisc/japan.pdf
- 9) Zung WWK: A rating instrument for anxiety disorders. Psychosomatics 1971; 12: 371-379.
- 10) Constantin R et al: Athens Insomnia Scale: validation of an instrument based on ICD-10 criteria. J Psychosomatic Res 2000; 48: 555-560.
