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アブストラクト

Title 第9回 抗がん薬, 免疫チェックポイント阻害薬による薬疹
Subtitle 連載 薬剤師のための特別講義! 専門医が教える薬疹, 薬剤性皮膚障害
Authors 藤山幹子
Authors (kana)
Organization 国立病院機構 四国がんセンター皮膚科
Journal 調剤と情報
Volume 26
Number 9
Page 1638-1642
Year/Month 2020 / 7
Article 報告
Publisher じほう
Abstract 「はじめに」 体内に全身性に取り込まれた薬剤により生じる皮疹や粘膜疹を, 薬疹といいます. 薬疹は, アレルギー反応, 薬剤の過剰投与による中毒性反応, あるいは薬剤の薬理作用により生じます. 抗がん薬に起因する皮膚症状は, ほとんどがアレルギー以外の機序で生じます. 一般的には, 「薬疹といえば, アレルギー」と認識されているため, 抗がん薬により生じた皮疹は, 薬剤性皮膚障害と表すほうが適切かもしれません. アレルギー性の薬疹では, 原因となった薬剤を再投与することはできませんが, 抗がん薬による皮膚障害では, 重症例を除き, そのまま投与を継続することや, 休薬して症状が軽快した後に再投与することが可能です. 「抗がん薬による薬疹, 皮膚障害」 抗がん薬による皮膚障害は近年, 有害事象共通用語規準(Common Terminology Criteria for Adverse Events : CTCAE)を用いて表されます. ここでは, 主にその用語を用い, 比較的頻度の高い皮膚障害を述べていきます.
Practice 薬学
Keywords
  • 全文ダウンロード: 従量制、基本料金制の方共に803円(税込) です。

参考文献

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