アブストラクト
Title | [その他の睡眠薬] メラトニン受容体作動薬 |
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Subtitle | 特集 ピットフォールから学ぶ 睡眠薬の適正使用 |
Authors | 志村哲祥 |
Authors (kana) | |
Organization | 東京医科大学精神医学分野 |
Journal | 月刊薬事 |
Volume | 63 |
Number | 6 |
Page | 1091-1094 |
Year/Month | 2021 / 5 |
Article | 報告 |
Publisher | じほう |
Abstract | 「ピットフォール症例1」 65歳, 男性 【既往歴】特になし 【現病歴】60歳頃から入眠困難や中途覚醒を来すようになり, 近医を受診. トリアゾラム0.25mgの処方を受け, 毎日服用していた. しかし, 「高齢者に対しトリアゾラムの使用はできるだけ控えるべき」との政府指針を受け, 近医は65歳になったのを機に, トリアゾラム0.25mgをラメルテオン8mgに切り替えた. 2日後, 患者は「昨日も一昨日も一睡もできない. 睡眠薬をもとに戻してくれ」と訴えて来院した. 「本症例の問題点」 ○減量・移行プロセスを経ることなく, γ-アミノ酪酸(gamma-aminobutyric acid; GABA)受容体作動性でない睡眠薬へ急激に切り替えた. 「解説」 メラトニン受容体作動薬はGABA受容体作動薬の長期連用による離脱や反跳性不眠を予防しない |
Practice | 薬学 |
Keywords |
- 全文ダウンロード: 従量制、基本料金制の方共に803円(税込) です。
参考文献
- 1) 厚生労働省「高齢者の医薬品適正使用の指針(総論編)」(医政安発0529第1号, 薬生安発0529第1号)(https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/kourei-tekisei_web.pdf)
- 2) 武田薬品工業株式会社 : ロゼレム錠, インタビューフォーム(2020年7月改訂, 第9版)
- 3) Richardson, GS, et al : Circadian phase-shifting effects of repeated ramelteon administration in healthy adults. J Clin Sleep Med, 4 : 456-461, 2008
- 4) Nishiyama K, et al : Pharmacological characterization of M-II, the major human metabolite of ramelteon. Pharmacology, 93 : 3-4 : 197-201, 2014