アブストラクト
Title | 第12回 心不全治療の新たな選択肢 - サクビトリルバルサルタン (ARNI) |
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Subtitle | 連載 循薬ドリル |
Authors | 土岐真路 |
Authors (kana) | |
Organization | 川崎市立多摩病院薬剤部 |
Journal | 月刊薬事 |
Volume | 64 |
Number | 5 |
Page | 993-1002 |
Year/Month | 2022 / 4 |
Article | 報告 |
Publisher | じほう |
Abstract | 「到達目標」 心不全治療の新たな選択肢となったアンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(ARNI)について理解し, 安全で効果的な使用をサポートできる. 2020年6月より, 慢性心不全に対するサクビトリルバルサルタンが保険収載され, 実臨床でも使用されるようになりました. 今回は, 心不全診療のオプションとして新たに追加されたARNIについて, 症例を通じて学んでいきましょう. 「■症例」 65歳, 男性. 「現病歴」 虚血性心筋症(ICM)で外来通院中のHFrEF患者 服薬アドヒアランス不良による心不全の増悪など, これまで2回の心不全入院歴あり. 最近は, 血圧や体重のチェックをこまめにしており, ここ1年ほどは安定していた. 左室駆出率(LVEF)は当初の30%程度から徐々に改善傾向. 冬季に入り収縮期血圧が150mmHgを超える日も散見されたため, 次回の外来で内服調整する予定となっていた. 2週間前に感冒症状が出現. 若干の下肢浮腫と体重増加がみられた. |
Practice | 薬学 |
Keywords |
- 全文ダウンロード: 従量制、基本料金制の方共に803円(税込) です。
参考文献
- 1) Uijl E, et al:From ARB to ARNI in cardiovascular control. Curr Hypertens Rep, 18:86, 2016
- 2) Volpe M, et al:The natriuretic peptides system in the pathophysiology of heart failure:from molecular basis to treatment. Clin Sci(Lond), 130:57-77, 2016
- 3) McMurray JJ, et al:Angiotensin-neprilysin inhibition versus enalapril in heart failure. N Engl J Med, 371:933-1004, 2014
- 4) Solomon SD, et al:Angiotensin-Neprilysin Inhibition in Heart Failure with Preserved Ejection Fraction. N Engl J Med, 381:1609-1620, 2019
- 5) 日本循環器学会・日本心不全学会:2021年JCS/JHFS ガイドライン フォーカスアップデート版 急性・慢性心不全診療(https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2021/03/JCS2021_Tsutsui.pdf)(アクセス日:2022年3月1日)
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- 6) ノバルティスファーマ株式会社:エンレスト錠, 添付文書(2021年9月改訂, 第4版, 効能変更, 用法及び用量変更)
- 7) 日本心不全学会 ホームページ:血中BNPやNT-proBNP値を用いた心不全診療の留意点について(http://www.asas.or.jp/jhfs/topics/bnp201300403.html)(アクセス日:2022年2月17日)