アブストラクト
| Title | 骨転移による痛みに対する集学的アプローチ |
|---|---|
| Subtitle | 特集 "何となく" で終わらせない薬剤選択病棟での疼痛マネジメント 疾患特有の痛みと薬の使い方 |
| Authors | 野里洵子*1,2, 佐藤信吾*1,2 |
| Authors (kana) | |
| Organization | *1東京医科歯科大学病院緩和ケア科, *2東京医科歯科大学病院がん先端治療部 |
| Journal | 月刊薬事 |
| Volume | 66 |
| Number | 8 |
| Page | 1517-1521 |
| Year/Month | 2024 / 6 |
| Article | 報告 |
| Publisher | じほう |
| Abstract | [Key Points] ●骨転移による痛みは, QOLを著しく低下させ, 非薬物療法・薬物療法ともに多岐にわたる集学的な治療が必要であるため, 多職種によるアプローチが不可欠となる. ●非薬物療法では, 放射線治療が有痛性骨転移に対する治療の主軸となるが, 病的骨折・麻痺・脊椎不安定性が切迫している場合は, 緊急手術の適応を検討する. ●薬物療法は, 骨修飾薬と鎮痛薬である. 痛みの程度に応じて, 鎮痛薬の強度を変える. 鎮痛薬の種類, 投与経路, 用量などは, 患者の全身状態, 肝腎機能, 服薬可能かなどを考慮し, 薬剤調整を行う. ●鎮痛薬の調整は, 日々の疼痛の評価に応じて多職種でタイムリーに対応する. 原疾患の治療・放射線治療・神経ブロックなどにより疼痛が改善すれば, 鎮痛薬を漸減し, 痛みの再燃がなければ, 鎮痛薬の中止も可能である. |
| Practice | 薬学 |
| Keywords |
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参考文献
- 1) 日浅雅博 : 悪性腫瘍の骨病変に伴う骨痛とその発生機序. Journal of Oral Health and Biosciences, 31 : 92-96, 2019
- 2) Utagawa K, et al : Three-dimensional visualization of neural networks inside bone by Osteo-DISCO protocol and alteration of bone remodeling by surgical nerve ablation. Sci. Rep, 13 : 4674, 2023
- 3) Yang Y, et al : Peripheral Mechanism of Cancer-Induced Bone Pain. Neurosci, Bull, 2023(Online ahead of print)
- 4) 日本臨床腫瘍学会・編 : 骨転移診療ガイドライン 改訂第2版. 南江堂, 2022
- 5) 佐藤信吾 : ひとりじゃない, チームで行う骨転移診療. Bone Joint Nerve, 10 : 397-403, 2020
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- 6) Takei D, et al : Management of cancer pain due to bone metastasis. J Bone Miner Metab, 41 : 327-336, 2023
- 7) 佐藤信吾 : 骨修飾薬を正しく理解し正しく使う. 緩和ケア, 34 : 132-139, 2024
- 8) 日本緩和医療学会 : がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン2020年版(https://www.jspm.ne.jp/publication/guidelines/individual.html?entry_id=85)
- 9) 松本禎久, 他 : がんの痛み治療テキスト. 南江堂, 2023
- 10) World Health Organization : WHO Guidelines for the pharmacological and radiotherapeutic management of cancer pain in adults and adolescents, 2018
