Abstract |
「食道切除術-手術の流れと山場解説」 「オペナースにこれだけはお願い!」 みなさん, 食道切除術についてしっかり勉強しましょう! そこでまず, 食道がんの切除・胃管再建について説明することにしましょう. ただ, 食道がんの切除方法は勤務している施設によって大きく異なります. そのため, ・手術体位・手術アプローチを確認してください. ・術者によりエネルギーデバイスの好みがあるので, 事前に確認してください. ・手術手順は事前に打ち合わせしておきましょう. これから, 食道切除術の肝となる場面を中心に解説します. 通常, 食道は頸部〜胸部〜腹部に存在する消化管です. 食道がんの好発部位は胸部食道ですので, 胸部操作から手術を始める施設が多いようです. しかし, この段階で施設による違いが……(泣). どのような違いがあるかというと, (1)左側臥位で開胸して食道がんとリンパ節を切除する場合, (2)少しだけ開胸した後に数個のポートを留置し, 精度の高いカメラで手術を行う部位を拡大して食道がんとリンパ節を切除する場合, そして, (3)患者さんを腹臥位(うつぶせの状態)にした後に, 開胸を行うことなく数個のポートを留置し, 意図的に右の肺を気胸の原理で萎ませることにより手術の場をつくり, 食道がんとリンパ節を切除する, 腹臥位完全鏡視下手術(ちまたでは, プローン手術と呼ばれています)を行う場合, とういうふうな感じです. |