アブストラクト
Title | 身体拘束をされている患者の家族が抱く思いについての文献検討 |
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Subtitle | 連載 投稿論文 実践報告 |
Authors | 細川みさき*1, 戸沢智也*2, 鈴木珠水*3 |
Authors (kana) | |
Organization | *1獨協医科大学 埼玉医療センター, *2獨協医科大学 看護学部 / 獨協医科大学病院, *3獨協医科大学 看護学部 |
Journal | リハビリナース |
Volume | 15 |
Number | 5 |
Page | 472-476 |
Year/Month | 2022 / |
Article | 報告 |
Publisher | メディカ出版 |
Abstract | 「はじめに」1999年に身体拘束禁止が厚生省令 (現 厚生労働省令) として規定されて以降, 人間尊重の観点から医療・福祉・看護の現場で身体拘束の廃止に向けた積極的な取り組みが開始された. しかし, 必要時には患者の安全を確保するために身体拘束を行うことがある. 身体拘束をせざるを得ない状況では, 看護師の意識は必然的に患者へ向けられることが多く, 家族支援は後回しになりがちである. しかし, いちばん身近にいて人生をともに歩んできた家族だからこそ, 身体拘束を自分のこととしてとらえて, 患者が苦痛を訴えると家族も同じように苦痛をともなうのではないだろうか. 疾患やその重症度, 療養の場の特徴に合わせて, 身体を拘束された患者の家族の思いに関する研究は決して多くはない. |
Practice | 看護学 |
Keywords |
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参考文献
- 1) 奈良由美ほか. 一般病院における身体拘束廃止プロセスに関する質的研究. 老年学雑誌. 5, 2014, 39-54.
- 2) 山崎晴美ほか. 急性期患者の抑制に対する患者家族の思い. 日本看護学会論文集1:成人看護. 34, 2004, 44-6.
- 3) 武井麻子. 精神看護の展開:精神看護学(2). 第5版. 東京, 医学書院, 2017, 43-4, (系統看護学講座, 専門II).
- 4) Strauss, AL. et al. "病院での親族の仕事". 慢性疾患を生きる:ケアとクオリティ・ライフの接点. 南裕子監訳. 東京, 医学書院, 1987, 328p.
- 5) 松本佳子ほか. 精神科入院患者にとっての身体拘束の体験:患者と家族とのインタビューから. 日本精神保健看護学会誌. 11(1), 2002, 79-84.
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- 6) 坂口美香ほか. ICU入室患者の身体拘束に対する看護師と家族の意識の違い. 甲信救急集中治療研究. 19(2), 2003, 87-9.
- 7) 前坪瑠美子ほか. ICUにおける抑制をうけている患者の家族への支援:アンケート調査による家族の思いとその関連要因, 日本看護学会論文集1:成人看護. 35, 2005, 115-7.
- 8) 上原百恵ほか. 抑制に対する家族の心理を知る:家族へのインタビューより. 日本看護学会論文集:老年看護. 37, 2007, 9-11.
- 9) 町田美佳. 急性期重症患者の抑制に対する家族の苦痛と影響因子. 日本看護学会誌. 16(1), 2006, 145-51.
- 10) 齊藤正恵ほか. 身体拘束をうけた患者の家族の思い:センサーによる拘束に関する分析. 日本看護学会論文集:看護総合. 38, 2007, 347-9.
- 11) 加藤あゆみほか. 離床センサーマット使用中の患者及び家族への支援:家族の思いを分析して. 日本看護学会論文集:看護総合. 40, 2009, 288-90.
- 12) 水上貴子ほか. 高齢者の抑制に対する家族の思い. 日本看護学会論文集:老年看護. 41, 2011, 28-31.
- 13) 平松香織ほか. 身体抑制を1つでも解除できたときの家族の思い. 看護技術. 57(1), 2011, 80-5.
- 14) 久保田禅ほか. 初めて身体拘束を受けた患者の家族の思い:家族への聞き取り調査から見えてきたこと. 日本精神科看護学術集会誌. 57(2), 2014, 136-40.
- 15) 藤田響ほか. 身体拘束を最小限にする取り組み:家族と看護師の心理に注目して, 浜松医療センター学術誌. 8(1), 2014, 40-43.
- 16) 鹿内朋代ほか. 身体抑制の同意における家族の理解と思い:脳卒中を専門とする回復期リハビリテーション病棟での調査. 日本リハビリテーション看護学会誌. 6(1), 2016, 61-5.
- 17) 豊田紗穂ほか. 急性期病棟において抑制をしている患者の抑制に対する家族の思い:抑制実施時の説明手順作成のための示唆を得る. 国立病院機構四国こどもとおとなの医療センター医学雑誌. 4(1), 2017, 103-7.
- 18) 山勢博彰. "危機理論:フィンクによる危機モデル". 看護診断のためのよくわかる中範囲理論. 第2版. 黒田裕子監修. 東京, 学研メディカル秀潤社, 2015, 329.