アブストラクト
Title | 2 糖尿病患者の自己効力感とエンパワメントアプローチ |
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Subtitle | 第2特集 そのかかわりで患者の行動が変わる 継続支援につながる指導術 & 心理的アプローチ [1] 糖尿病患者の心理と行動変容につながるアプローチ |
Authors | 岩瀬広哉 |
Authors (kana) | いわせひろや |
Organization | 京都第一赤十字病院 糖尿病・内分泌内科 副部長 |
Journal | 糖尿病ケア+(プラス) |
Volume | 19 |
Number | 4 |
Page | 524-526 |
Year/Month | 2022 / |
Article | 報告 |
Publisher | メディカ出版 |
Abstract | 「自己効力感とは」 糖尿病の治療の多くは患者の自己管理によるものであるため, 治療の成功のためには, 患者みずからがやる気ややりがいをもって主体的に取り組む必要があります. その際に重要であるのが, 自己効力感やエンパワメントといった考えかたです. 自己効力感とは, スタンフォード大学の心理学者アルバート・バンデューラが提唱した概念で, 「自分がある状況において必要な行動をうまく実行できると, 自分の可能性を認知していること」と定義されています. 人が実際に行動を起こそうとするときは, 得られる結果に対する価値が大きくなるように, また望ましい結果が最大に, 望ましくない結果が最小になるように行動を選びます. さらに, 長期的な利益よりもなるべく早くに望ましい結果が得られるほうが, 行動を開始する可能性が高くなります. これらの2つのことが揃ってから行動を起こそうとしますが, 実際に行動を起こすかどうかを決める際には, 「その行動を実行できるという自信」が重要です. |
Practice | 看護学 |
Keywords |
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参考文献
- 1) 松本千明. 医療・保健スタッフのための健康行動理論の基礎: 生活習慣病を中心に. 東京, 医歯薬出版, 2002, 108p.
- 2) Bandura, A. Self-efficacy: toward a unifying theory of behavioral change. Psychol. Rev. 84(2), 1977, 191-215.
- 3) 山田光子ほか. 2型糖尿病高齢者の食事自己管理行動と自己効力感との関連. 日本看護学会論文集老年看護. 37, 2006, 103-5.
- 4) 松本一成ほか. インスリン治療への承諾率を高める対話法の研究. PROGRESS IN MEDICINE. 32(6), 2012, 1377-80.
- 5) Funnell, MM. et al. Empowerment: an idea whose time has come in diabetes education. Diabetes Educ. 17(1), 1991, 37-41.
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- 6) 石井均監訳. 糖尿病エンパワーメント 第2版: 愛すること, おそれること, 成長すること. 東京, 医歯薬出版, 2008, 284p.
- 7) 大橋健. 「形」から始めるエンパワーメント. 糖尿病診療マスター. 7(5), 2009, 441-5.
- 8) 石井均. 糖尿病医療学入門: こころと行動のガイドブック. 東京, 医学書院, 2011, 268p.