アブストラクト
Title | 造影剤アレルギーにいかに対応するか |
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Subtitle | 研修医に教える画像診断のABC 検査時のポイント |
Authors | 船曵知弘 |
Authors (kana) | |
Organization | 済生会横浜市東部病院救命救急センター |
Journal | 臨床画像 |
Volume | 36 |
Number | suppl-2 |
Page | 78-82 |
Year/Month | 2020 / 10 |
Article | 報告 |
Publisher | メジカルビュー社 |
Abstract | 造影剤アレルギーは, ときに致死的になる病態であり, 十分に注意が必要である. アナフィラキシーで死亡した症例では, 対応の遅延が報告されている. また過去に造影剤アレルギーの既往がない症例で死亡が起きており, 過去になかったからといって安心できるわけではない. 最大限の予防を考え, 投与後も注意深く観察し, 生命の危機から迅速に脱出できるようにしておかなければならない. 造影剤は治療薬ではなく, 検査薬である. なんらかの疾患を治療するために使用した薬で副作用が生じることと, 検査のための薬で副作用が生じることとは意味合いが異なる. 検査であるならば, なおさら代替の検査はなかったのか, 検討する必要がある. わが国は諸外国に比してCTやMRI検査の利便性が高いため, 撮影へのハードルが低い. そのため安易に検査を考えがちであるが, 造影剤を使用する場合は, 造影剤による副作用が生じる可能性を常に考えなければならない. |
Practice | 臨床医学:一般 |
Keywords | アドレナリン(adrenaline), アナフィラキシー(anaphylaxis), シミュレーショントレーニング(simulation training) |
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参考文献
- 1) 日本アレルギー学会 Anaphylaxis対策特別委員会 編 : アナフィラキシー ガイドライン. 2014年11月1日発行. Https://anaphylaxis-guideline.jp/pdf/guideline_slide.pdf
- 2) Abe S, et al : Protective effect against repeat adverse reactions to iodinated contrast medium : Premedication vs. changing the contrast medium. Eur Radiol, 26 : 2148-2154, 2016.
- 3) 日本医学放射線学会 造影剤安全性管理委員会 : 「ヨード造影剤ならびにGd造影剤の急性副作用発症の危険性低減を目的としたステロイド前投薬に関する提言」の改定について. 2018年11月15日. Http://www.radiology.jp/member_info/safty/20181115.html
- 4) 医療事故調査・支援センター 一般社団法人 日本医療安全調査機構. 注射剤によるアナフィラキシーに係る 死亡事例の分析. 医療事故の再発防止に向けた提言 第3号. 平成30年1月. https://www.medsafe.or.jp/uploads/uploads/files/teigen-03.pdf