アブストラクト
| Title | 小児で注意すべきみみ・はな・のどの感染症 |
|---|---|
| Subtitle | 特集・知っておきたいみみ・はな・のどの感染症 - 診断・治療の実際 - |
| Authors | 島田茉莉* |
| Authors (kana) | しまだまり |
| Organization | *自治医科大学耳鼻咽喉科学講座, 助教 |
| Journal | MB ENTONI |
| Volume | |
| Number | 266 |
| Page | 55-60 |
| Year/Month | 2022 / 1 |
| Article | 報告 |
| Publisher | 全日本病院出版会 |
| Abstract | 「Abstract」小児急性中耳炎診療ガイドラインが出版, 改訂され重症度をスコア化して分類し抗菌薬を適正使用することが望まれる. また, 免疫機能の未熟な年少児の反復性中耳炎に対しては, 十全大補湯の投与も有効とされている. 急性咽頭扁桃炎の起炎微生物として, 小児ではウイルス性が40〜70%と多く, アデノウイルスによる咽頭結膜熱, コクサッキーウイルスやエンテロウイルスによる手足口病, ヘルパンギーナ, EBウイルスによる伝染性単核球症などを念頭に置く必要がある. 周期性発熱症候群 (PFAPA症候群) ではシメチジン内服などの保存的加療で改善しないものについては, 扁桃摘出術が適応となり寛解率は80〜90%と高い. また, 気道緊急性の高い疾患として, 急性喉頭気管炎 (クループ) や急性喉頭蓋炎などに注意が必要である. 特に, 小児では啼泣が致命的となるため, できるだけ非侵襲的診断が必要となる. |
| Practice | 臨床医学：内科系 |
| Keywords | 小児急性中耳炎 (pediatric acute otitis media), 小児鼻副鼻腔炎 (pediatric sinusitis), 急性咽頭扁桃炎 (acute pharyngotonsillitis), 急性喉頭気管炎 (クループ) (acute laryngotracheobronchitis, croup), 急性喉頭蓋炎 (epiglottitis), 咽後膿瘍 (retropharyngeal abscess) |
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参考文献
- 1) 鈴木賢二:小児耳鼻咽喉科領域主要感染症における薬剤耐性菌検出の現状. 小児耳鼻, 21:26-31,2000.
- 2) Andres D:Acute otitis media in infants:the disease and the illness. Clinical distinctions for the new treatment paradigm. Otolaryngol Head Neck Surg, 147:606-610,2012.
- 3) McConnochie KM:Development of an algo-rithm of the diagnosis of otitis media. Acad Pediatr, 12:159-160,2012.
- 4) 渡邉明仁, 谷口雅信, 辻榮仁志:小児副鼻腔炎の病態と治療. JOHNS, 22:37-40,2006.
- 5) 羽柴基之:小児副鼻腔炎に対するマクロライド療法の問題点. 日鼻誌, 41:109,2002.
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- 6) 春名眞一, 小澤 仁, 浅井和康ほか:小児副鼻腔炎に対する内視鏡下鼻副鼻腔手術-その術式の検討. 耳展, 39:620-626,1996.
- 7) Thomas KT, Feder HM Jr, Lawton AR, et al:Periodic fever syndrome in children. J Pediatr, 135:15-21,1999.
- 8) 鈴木徹臣, 三角真由:クループへのステロイドの投与量は? 調剤と情報, 23(7):827-829,2017.
- 9) 石和田稔彦:上下気道感染症の起炎菌の動向と治療. 小児内科, 34:1510-1515,2002.
- 10) MacIsaac WJ, White D, Tannenbaum D, et al:A clinical score to reduce unnecessary antibi-otic use in patients with sore throat. CMAJ, 158:75-83,1998.
