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アブストラクト

Title 小児にみられる頸部腫脹
Subtitle 特集・小児のみみ・はな・のど救急対応 - 治療と投薬 -
Authors 有本友季子*
Authors (kana)
Organization *千葉県こども病院耳鼻咽喉科, 部長
Journal MB ENTONI
Volume
Number 242
Page 56-64
Year/Month 2020 / 3
Article 報告
Publisher 全日本病院出版会
Abstract 「Abstract」小児にみられる頸部腫脹には広範な鑑別疾患がある. 最も多いのは感染に起因した頸部リンパ節の腫脹であり, 小児に多い急性中耳炎や急性上気道炎などに伴う反応性のリンパ節腫脹であるが, 他に細菌やウイルス感染を契機としたリンパ節炎があり, 中にリンパ節膿瘍を形成するものがある. 頸部リンパ節膿瘍は0歳台の顎下間隙のものが多く, 切開排膿と抗菌薬静注療法の併用で改善をみることが多い. 顎下間隙の頸部リンパ節膿瘍では全例methicillin-sensitive Staphylococcus aureus(MSSA)が検出された. 他に咽後膿瘍や副咽頭間隙膿瘍などもあるが, 小児のリンパ節炎や深頸部膿瘍ではMSSAやStreptococcus pyogenesの関与が多く, 感受性のある抗菌薬選択を行う. 他に小児では, 側頸膿瘍や嚢胞状リンパ管腫などの先天性疾患に感染を生じて頸部腫脹を呈する例に遭遇しやすく注意が必要である. 稀に気道確保が緊急で必要となる例や悪性疾患もあるため, 小児科医と連携して迅速な対応が求められる.
Practice 臨床医学:内科系
Keywords 頸部リンパ節腫脹(cervical lymphadenopathy), 頸部リンパ節炎(cervical lymphadenitis), 頸部膿瘍(neck abcess), 川崎病(Kawasaki disease), 血管性浮腫(angioedema)
  • 全文ダウンロード: 従量制、基本料金制の方共に968円(税込) です。

参考文献