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アブストラクト

Title 舟状骨骨折
Subtitle 特集 / 手外科リハビリテーション診療
Authors 納村直希*
Authors (kana)
Organization *国立病院機構金沢医療センター整形外科, 医長
Journal MB Medical Rehabilitation
Volume
Number 244
Page 35-40
Year/Month 2020 / 1
Article 報告
Publisher 全日本病院出版会
Abstract 「Abstract」舟状骨骨折は若年者のスポーツ選手に好発する骨折である. 受傷時にX線で見逃されやすいことに加え, 患者自身が捻挫と判断し医療機関への受診が遅れることも多く, 治療開始が遅延しやすい. また, 血流の関係で中枢骨片は壊死になりやすく, 偽関節に陥りやすい. 保存療法, 手術療法の選択肢はあるが, 偽関節になりやすい特徴から, 結節部や不全骨折以外は手術が選択されることが多い. 手術は, スクリュー固定が行われるが, 術後は骨癒合が得られるまでは外固定を行う. 外固定中は手指の運動, 特にMP関節の拘縮を作らないことが重要である. スポーツ選手であれば, 外固定中から一般的なトレーニングを行わせる. 外固定除去後から, 手関節可動域訓練を開始し, 握力が健側の80%ほど回復すればスポーツ復帰を許可する. 本骨折は, 偽関節を作らないことが結果的には早期のスポーツ復帰につながるため, 骨癒合が得られるまでは慎重にリハビリテーションをすべきである.
Practice 医療技術
Keywords 舟状骨骨折 (scaphoid fracture), リハビリテーション (rehabilitation), 外科的治療 (surgical therapy), 診断 (diagnosis)
  • 全文ダウンロード: 従量制、基本料金制の方共に968円(税込) です。

参考文献

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  • 6) 川崎恵吉ほか:舟状骨偽関節に対する血管柄付き骨移植術の治療成績-Zaidemberg法とMakino法の比較. 日手会誌, 28:285-288, 2012.
  • 7) 池田和夫ほか:舟状骨骨折への低出力超音波パルスLIPUSの臨床応用. 臨整外, 48:987-991, 2013.
  • 8) Fernandez DL, et al:Distal radius fractures. Green DP, et al editors, Green's operative hand surgery, 5th edition, pp.645-710, Churchill Livingstone, 2005.
  • 9) 粕渕賢志ほか:手根骨のバイオメカニクス. MB Orthop, 32(4):13-20, 2019.
  • 10) 矢島弘嗣:舟状骨骨折の後療法. MB Orthop, 21(11):145-151, 2008.
  • 11) 藤岡宏幸ほか:リハビリテーションプログラム-早期復帰のためのトレーニング指導- [12], 舟状骨骨折. 臨スポーツ医, 15:882-885, 1998.