アブストラクト
| Title | TFCC損傷のリハビリテーション |
|---|---|
| Subtitle | 特集 / 手外科リハビリテーション診療 |
| Authors | 成田大地* |
| Authors (kana) | |
| Organization | *地域医療機能推進機構 東京高輪病院リハビリテーション室作業療法士 |
| Journal | MB Medical Rehabilitation |
| Volume | |
| Number | 244 |
| Page | 48-52 |
| Year/Month | 2020 / 1 |
| Article | 報告 |
| Publisher | 全日本病院出版会 |
| Abstract | 「Abstract」Triangular fibrocartilage complex (TFCC) 損傷は転倒などの外傷, 仕事やスポーツでの過用などによって好発し, 靱帯の断裂により, 手関節尺側部痛や関節不安定症を生じる代表的疾患である. 急性期の治療においてはまず3か月程度の装具療法が第一選択となる. 急性期のリハビリテーションではまず, 疼痛や関節不安定性などを評価して装具固定を行う. 固定後は組織の修復過程に沿って, 再損傷をきたさないように留意しながら段階的に可動域訓練や筋力強化などの機能訓練を進める. またADLや趣味活動, スポーツなど, 対象の生活内で重要な手の使用について評価し, 指導していくことが重要となる. スポーツ損傷においても疾患の鑑別をしっかりと行い, 一般の外傷例と同様に固定・安静の後に運動療法を行う. 種目特性, レベル, 時期, 離脱可能な期間を考慮したうえで, 選手・医師・セラピストで連携しながら, 復帰時期に合わせた固定, 訓練のスケジュールを立てることが重要である. |
| Practice | 医療技術 |
| Keywords | TFCC損傷 (triangular fibrocartilage complex injury), 保存療法 (conservative therapy), スプリント (splint), ハンドセラピィ (hand therapy) |
- 全文ダウンロード： 従量制、基本料金制の方共に968円(税込) です。
参考文献
- 1) 中村俊康:TFCC損傷の病態・診断・治療. MB Ortohp, 30(4):67-72, 2017.
- 2) 面川庄平ほか:TFCC損傷の徒手検査による診断. MB Orthop, 31(7):1-6, 2018.
- 3) 安部幸雄ほか:三角線維軟骨複合体(TFCC)損傷の治療. MB Orthop, 27(4):26-32, 2014.
- 4) 田中利和:TFCC損傷保存的治療とその限界. MB Orthop, 28(10):26-31, 2015.
- 5) 成田大地ほか:当院におけるTFCC損傷に対するスプリント療法. 日ハンドセラピィ会誌, 9(3):121-125, 2016.
残りの4件を表示する
- 6) 西出義明:手関節尺側部のスポーツ障害に対するリハビリテーションとリコンデショニングの実際. 山口光國(編), 投球障害のリハビリテーションとリコンデショニング, pp.233-248, 文光堂, 2010.
- 7) 大西正展ほか:TFCC Fovea付着部損傷に対する装具療法. 日手会誌, 30(3):300-302, 2013.
- 8) 中村俊康:TFCC障害の治療法. 関節外科, 30(3 :337-343, 2011.
- 9) 富田一誠ほか:スポーツによるTFCC損傷の関節 鏡視下修復術によるメリットと治療効果. 日手会会誌, 35(5):1023-1027, 2019.
