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アブストラクト

Title 転倒予防のためのロコモーショントレーニングの運動機能改善効果
Subtitle 特集 / 運動器の新しい治療法とリハビリテーション診療
Authors 石橋英明*
Authors (kana) いしばしひであき
Organization *医療法人社団愛友会伊奈病院, 副院長 / 整形外科科長
Journal MB Medical Rehabilitation
Volume
Number 280
Page 131-136
Year/Month 2022 / 10
Article 報告
Publisher 全日本病院出版会
Abstract 「Abstract」超高齢社会において, 運動器の健康は高齢者の自立維持のために不可欠である. ロコモティブシンドロームの予防・改善は運動器の健康に直結する. ロコモに早めに気づき, 判定するためにロコチェック, ロコモ度テストを用いる. ロコモの対策は習慣的な運動, 活動的な生活習慣, 適切な栄養摂取であるが, 特にロコモ予防のためのロコモーショントレーニング(ロコトレ)として開眼片脚立ちとスクワット, ロコトレ・プラスとしてヒールレイズとフロントランジが推奨されている. 高齢者を対象としたロコトレおよびロコトレ・プラスを用いた運動介入で, 下肢筋力や静的・動的バランスの指標となる運動機能測定値が改善したとする報告が多い. このことから, ロコトレを続けることは転倒リスクを軽減する効果があると考えられる. 簡便で安全なロコトレが地域での介護予防や運動器リハビリテーションに広く活用されることが期待される.
Practice 医療技術
Keywords ロコモティブシンドローム(locomotive syndrome), ロコモーショントレーニング(locomotion training), 運動機能(physical function), 転倒リスク(fall risk)
  • 全文ダウンロード: 従量制、基本料金制の方共に968円(税込) です。

参考文献

  • 1) 厚生労働省 : 令和2年版高齢社会白書 第1章 高齢化の状況 [https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2020/zenbun/pdf/1s1s_01.pdf]
  • 2) 厚生労働省 : 2019年 国民生活基礎調査の概況 IV 介護の状況 [https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa19/dl/05.pdf]
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  • 4) 日本整形外科学会/骨粗髪症委員会 : 大腿骨近位部骨折 全国調査結果 2020年発生例調査結果 [https://www.joa.or.jp/member/committee/osteoporosis/pdf/femur20.pdf]
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