アブストラクト
Title | 5 血液浄化療法に用いられる抗凝固薬 |
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Subtitle | 腎代替療法のすべて 第4章 血液透析, 血液透析濾過 |
Authors | 立原敬一* |
Authors (kana) | |
Organization | *群馬医療福祉大学 医療技術学部医療技術学科 臨床工学専攻 |
Journal | 腎と透析 |
Volume | 92 |
Number | 増刊 |
Page | 179-183 |
Year/Month | 2022 / 8 |
Article | 報告 |
Publisher | 東京医学社 |
Abstract | 「はじめに」血液浄化療法は, 血液透析療法 (hemodialysis : HD) に代表される治療法で, わが国では増加の一途をたどっている. 本治療法を体外循環法にて実施する場合, 血液が血液循環回路やダイアライザなどの人工的異物と接触するため, 血液の凝固作用が亢進する. そのため, 治療を行う際には血液に対する抗凝固処置が必要不可欠となる. 本稿では, わが国において血液浄化療法に用いられている抗凝固薬について解説する.「I. 血液浄化療法における抗凝固法の歴史」体外循環法を用いた血液浄化療法が開発された黎明期においては,「ヒル (蛭)」から抽出したヒルジン (hirudin) を抗凝固薬として用いていたが, 1915年にヘパリン (heparin) が発見されたことで, 体外循環中の安定した抗凝固処理が可能となり, 血液浄化療法が広く発展する一因となった. ヘパリンは, 現在においても血液浄化療法における抗凝固薬の第一選択薬になっている. |
Practice | 臨床医学:内科系 |
Keywords | 血液透析, 血液抗凝固, ヘパリン, 低分子ヘパリン, ナファモスタットメシル酸塩, アルガトロバン |
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参考文献
- 1) 新田孝作, 政金生人, 花房規男, 他 ; 日本透析医学会 統計調査委員会 : わが国の慢性透析療法の現況(2019年12月31日現在). 日透析医学会誌 53 : 579-632, 2019
- 2) 花房規男 : アフェレシスにおける最近の進歩. 人工臓器 49 : 162-168, 2020
- 3) 大地陸男 : 生理学テキスト. 文光堂, 東京, pp260-265, 2007
- 4) 堀川宗之 : エッセンシャル解剖・生理学, 秀潤社, 東京, pp40-43, 2005
- 5) 丸藤 哲, 澤村 淳, 早川峰司, 他 : 救急集中治療における血小板・凝固線溶系モニタリングの実際, 日救急医会誌 20 : 1-15, 2009