アブストラクト
Title | 6. カリウム代謝異常 : 高カリウム血症, 低カリウム血症 |
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Subtitle | 腎疾患の診断と治療 最前線 I 総論◆症候と検査値異常からみた診断へのアプローチ |
Authors | 杉本俊郎* |
Authors (kana) | |
Organization | *滋賀医科大学総合内科学講座 |
Journal | 腎と透析 |
Volume | 97 |
Number | 増刊 |
Page | 31-36 |
Year/Month | 2024 / |
Article | 報告 |
Publisher | 東京医学社 |
Abstract | 「1 はじめに : カリウム代謝の調節」カリウムは, 体内に含有するカリウム(3,000〜4,000mEq, 体重70 kgの場合)の98%が細胞内液に, 2%が細胞外液に存在する. その細胞内濃度は約150mEq/Lであり, 細胞内に最も多く存在する陽イオンであり(70〜75%が筋肉組織に存在している), その細胞外液濃度は3.5〜5.0mEq/Lの正常範囲に調節されている. この細胞内外の濃度勾配は, Na-K-ATPase(細胞外へ3分子のナトリウムイオン, 細胞内へ2分子のカリウムイオンを運搬する)により維持されており, 細胞膜電位の規定因子とされている. 正確ではないが, 細胞内に多い陽イオンであるカリウムが, 細胞内から外へリークすることにより, 細胞膜電位が陰性, つまり, 過分極していると考えると臨床的には理解しやすい. 細胞膜電位は, 細胞の興奮性に関与しているので, カリウム代謝の恒常性の維持は, 神経・心臓・骨格筋, 平滑筋系などの興奮性の組織・臓器の正常な機能の発現に重要である. |
Practice | 臨床医学:内科系 |
Keywords | 高カリウム血症, 低カリウム血症, 新規経口カリウム吸着薬 |
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