アブストラクト
| Title | 抗菌薬をどのように使い分けるか |
|---|---|
| Subtitle | 特集 小児中耳炎を究める 急性中耳炎 |
| Authors | 宇野芳史* |
| Authors (kana) | |
| Organization | *宇野耳鼻咽喉科クリニック |
| Journal | JOHNS |
| Volume | 37 |
| Number | 3 |
| Page | 257-260 |
| Year/Month | 2021 / 3 |
| Article | 報告 |
| Publisher | 東京医学社 |
| Abstract | 「はじめに」小児急性中耳炎は, 小児の上気道感染症のうちの1つであり, 感染している病原微生物もほぼ同様の病原体である. そのうち抗菌薬治療の対象となるのは細菌感染により生じている急性中耳炎のみであり, ウイルス感染により生じている急性中耳炎はその対象とならない. 特に今日注目されている薬剤耐性(AMR)対策の点からは, 適切な抗菌薬投与が必要となる. 小児急性中耳炎では, その診断および治療を示している「小児急性中耳炎診療ガイドライン2018年版」の治療アルゴリズムにおいて, 初診時の重症度分類に従い抗菌薬投与の必要性あるいは不必要性の判断をすることが提唱されている. 今回はこの「小児急性中耳炎診療ガイドライン2018年版」をもとに, 小児中耳炎における抗菌薬の選択および投与について考察する. 「小児急性中耳炎において投与可能な抗菌薬」小児は成人と異なり, 適応があり投与可能な剤型のある抗菌薬の種類が限られている. |
| Practice | 臨床医学：外科系 |
| Keywords | 小児急性中耳炎診療ガイドライン2018年版, 薬剤耐性(AMR)対策, 治療アルゴリズム |
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参考文献
- 1) 日本耳科学会, 日本小児耳鼻咽喉科学会, 日本耳鼻咽喉科感染症・エアロゾル学会(編): 小児急性中耳炎診療ガイドライン2018年版, 金原出版, 東京, 2018.
- 2) 鈴木賢二, 黒野祐一, 小林俊光, 他: 第4回耳鼻咽喉科領域感染症臨床分離菌全国サーベランス結果報告. 日耳鼻感染症研究会会誌 26(1): 15-26, 2008.
- 3) 鈴木賢二, 黒野祐一, 池田勝久, 他: 第5回耳鼻咽喉科領域感染症臨床分離菌全国サーベランス結果報告. 日本耳感染症・エアロゾル学会会誌 3(1): 5-19, 2015.
- 4) 薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン a2016-2020, 平成28年4月5日, 国際的に脅威となる感染症対策関係国際会議.
- 5) 鈴木賢二, 馬場俊吉, 戸塚恭一, 他: Tebipenem-pivoxil細粒の小児急性中耳炎に対するcefditoren-pivoxil高用量対象ランダム化二重盲検比較臨床試験(第III相試験). 日化療会誌 57(Supple1): 167-185, 2009.
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- 6) 澤田正一: 小児難治性中耳炎に対するTebipenem pivoxil(TBPM-PI)高用量の有効性について. 日耳鼻感染症・エアロゾル会誌 5(1): 1-5, 2017.
- 7) 山中 昇: 肺炎球菌ワクチンと新規抗菌薬は小児急性中耳炎にどのような影響を与えているか. 耳鼻臨床 108(3): 177-186, 2015.
- 8) Gulati A, Sachdev HP, Qazi SA: Efficacy of short course(<4 days)of antibiotics for treatment of acute otitis media in children: a systematic review of randomized controlled trails. Indian Pediatrics 47: 74-87, 2010.
- 9) Hoberman A, Paradise JL, Rockette HE, et al: Shortened antimicrobial treatment for acute otitis media in young children. N Engl J Med 375: 2446-2456, 2016.
- 10) Lieberthal AS, Carroll AE: Chonmaitree T, et al: The diagnosis and management of acute otitis media. Pediatrics 131: e946-999, 2013.
