アブストラクト
| Title | 顔面神経麻痺 |
|---|---|
| Subtitle | 特集 チャートでみる耳鼻咽喉科診療 診断から治療へ 耳科領域 |
| Authors | 山田啓之* |
| Authors (kana) | |
| Organization | *愛媛大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科 |
| Journal | JOHNS |
| Volume | 37 |
| Number | 9 |
| Page | 1085-1088 |
| Year/Month | 2021 / 9 |
| Article | 報告 |
| Publisher | 東京医学社 |
| Abstract | 「はじめに」顔面神経麻痺の原因疾患は多岐にわたる. また顔面神経の走行は複雑で司る機能も多彩であり, 表情筋の運動, 顎下腺・舌下腺・涙腺などの分泌, 耳介や外耳道の知覚, 味覚, 軟・硬口蓋の感覚などがある. そのため顔面神経麻痺の診療では多角的に考えて診断を行い, 専門的な知識 (技術) で治療にあたることが重要である. 本稿は "診断から治療へ" の項であり, 耳鼻咽喉科・頭頸部外科として最も扱う可能性の高いBell麻痺, Hunt症候群, 外傷性顔面神経麻痺 (側頭骨骨折) の専門的知識について概説する. 「Bell麻痺, Hunt症候群」Bell麻痺の原因は主に単純ヘルペスウイルスI型 (HSV-1) で, Hunt症候群の原因は水痘帯状疱疹ウイルス (VZV) である. どちらのウイルスも膝神経節に潜伏感染しており, 疲労や免疫低下に伴い再活性化しウイルス性神経炎を生じる. |
| Practice | 臨床医学：外科系 |
| Keywords | Bell麻痺, Hunt症候群, 外傷性顔面神経麻痺 |
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参考文献
- 1) 斎藤 勇, 寺本 明 : 顔面神経. 脳神経の機能解剖学, 第1版, 高倉公明(監訳), 78-90頁, 医学書院, 東京, 1999.
- 2) 村上信五, 本多伸光, 渡邊暢浩 : Bell麻痺. CLIENT21, 顔面神経麻痺, 1版, 青柳 優(編), 141-150頁, 中山書店, 東京, 2001.
- 3) 池田 稔 : Ramsay Hunt症候群. CLIENT21, 顔面神経麻痺, 1版, 青柳 優(編), 151-155頁, 中山書店, 東京, 2001.
- 4) 村上信五 : 急性期の顔面神経麻痺に対する標準的治療はあるか? 顔面神経麻痺診療の手引, 第1版, 日本顔面神経研究会(編), 55-59頁, 金原出版, 東京, 2011.
- 5) 寺岡正人, 山田啓之, 羽藤直人 : Hunt症候群に対するアメナメビルの上乗せ効果に関する検討. Facil N Res Jpn 40 : 29-30, 2020.
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- 6) 青柳 優 : 急性期の治療にステロイド大量療法は有効か? 顔面神経麻痺診療の手引, 62-64項, 日本顔面神経研究会(編), 金原出版, 東京, 2011.
- 7) 稲村博雄, 高橋伸明, 多田雄一郎, 他 : ベル麻痺及びハント症候群に対するアシクロビル(Acyclovir)併用ステロイド大量療法の治療効果. Facil N Res Jpn 21 : 30-32, 2001.
- 8) 古川孝俊, 稲村博雄, 阿部靖弘, 他 : Bell麻痺・Hunt症候群重症例の予後の再検討. Facil N Res Jpn 34 : 120-122, 2014.
- 9) 山田啓之 : 外傷性顔面神経麻痺の診断と治療. 日耳鼻 122 : 73-75, 2019.
- 10) 本多伸光 : 外傷性顔面神経麻痺の治療. MB ENT 198 : 25-30, 2016.
- 11) Makeham TP, Croxson GR, Coulson S : Infective causes of facial nerve paralysis. Otol Neurotol 28 : 100-103, 2007.
