アブストラクト
Title | 先天性骨系統疾患 |
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Subtitle | 特集 出生前診断された小児外科疾患の鑑別と周産期管理 |
Authors | 内川伸一* |
Authors (kana) | |
Organization | *国立成育医療研究センター整形外科 |
Journal | 小児外科 |
Volume | 53 |
Number | 2 |
Page | 225-228 |
Year/Month | 2021 / 2 |
Article | 報告 |
Publisher | 東京医学社 |
Abstract | 「はじめに」骨系統疾患とは, 骨や軟骨などの骨格を作る組織の形成や分化の異常により, 全身の骨格に系統的な形態異常や機能異常をきたす疾患の総称である. 骨格の発生・成長には膜性骨化と軟骨内骨化の2つの過程があり, 複雑に制御されている. 骨格の発生にかかわっている遺伝子に異常を生じると, この過程のいずれかに障害が起こり四肢や体幹に異常を生じる. 「I. 総論」骨系統疾患は, 骨格の発生・成長に関係する膜性骨化と軟骨内骨化の過程に障害が起こると生じる四肢・体幹の異常である. 本項では, 骨の発生機序と骨系統疾患の臨床像と分類, そして診断の進め方について解説する. 「1. 膜性骨化と軟骨内骨化」骨化の過程には2種類ある. 膜性骨化は, 未熟間葉組織が骨芽細胞により直接骨組織に分化する骨化過程であり, 長幹骨の皮質, 頭蓋冠, 下顎骨, 鎖骨, 顔面骨の大部分は膜性骨化により形成される. |
Practice | 臨床医学:外科系 |
Keywords |
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参考文献
- 1) 芳賀信彦 : 骨関節と四肢. 越智隆弘, 中村利孝, 吉川秀樹(編) : 最新整形外科学大系21-骨系統疾患, 代謝性骨疾患, 中山書店, 東京, pp3-7, 2007
- 2) 芳賀信彦 : 診断の進め方. 日本整形外科学会, 小児整形外科委員会(編) : 骨系統疾患マニュアル, 改訂第2版, 南江堂, 東京, pp2-5, 2007
- 3) 室月 淳 : 超音波による胎児骨の観察. 西村 玄, 室月 淳, 澤井英明(編) : 骨系統疾患-出生前診断と周産期管理, メジカルビュー社, 東京, pp59-78, 2011
- 4) 芳賀信彦 : X線診断. 日本整形外科学会, 小児整形外科委員会(編) : 骨系統疾患マニュアル, 改訂第2版, 南江堂, 東京, pp6-9, 2007
- 5) 清水信幸 : 骨端の異常を特徴とする疾患-多発性骨端異形成症. BONE 19 : 269-272, 2005
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- 6) 望月 弘 : 軟骨無形成症. 小児内科 43 : 1447-1449, 2011
- 7) 君塚 葵 : 骨形成不全症. 小児内科 43 : 1450-1452, 2011