アブストラクト
| Title | リンパ浮腫治療におけるリハビリテーション診療 |
|---|---|
| Subtitle | 教育講座 |
| Authors | 土岐めぐみ* |
| Authors (kana) | |
| Organization | *札幌医科大学医学部リハビリテーション医学講座 |
| Journal | The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine |
| Volume | 61 |
| Number | 6 |
| Page | 535-540 |
| Year/Month | 2024 / 6 |
| Article | 報告 |
| Publisher | 日本リハビリテーション医学会 |
| Abstract | 「はじめに」2008年に四肢のリンパ浮腫治療のための弾性着衣等に係る療養費支給およびリンパ浮腫指導管理料が診療報酬として認められるまで, リンパ浮腫は治療する対象としての理解は今ほど広まってはいなかった. 2009年度に厚生労働省委託事業がんのリハビリテーション研修の一環として, リンパ浮腫研修運営委員会が発足し, 同委員会がリンパ浮腫に対する医療従事者を育成するため, 研修会の開催, 調査・研究, 広報活動や情報提供などを行っている. 2016年にリンパ浮腫複合的治療料が設置され, リンパ浮腫診療が医療としての形を整えてきているが, いまだ課題が多いといわれている. 血管に比べると, リンパ管の研究は後れをとっているといわれていたが, 2000年前後以降はリンパ管のマーカータンパク質が次々と同定され, 新たなリンパの機能に関心が集まっている. リンパ管の加齢に伴う変化と, 皮膚や眼, 髄膜, 腸間膜などさまざまな領域の研究が進んでおり, 今後もリンパ管機能障害が引き起こすプロテオスタシス(タンパク質の恒常性:proteostasis)の欠陥と加齢性疾患との関連が注目されている. |
| Practice | 医療技術 |
| Keywords | リンパ浮腫, 診断, 複合的治療, 生活指導, 運動療法 |
- 全文ダウンロード： 従量制、基本料金制の方共に770円(税込) です。
参考文献
- 1) ライフ・プランニング・センター. Available from URL : https://lpc.or.jp/
- 2) Gonzalez-Loyola A, Petrova TV : Development and aging of the lymphatic vascular system. Adv Drug Deliv Rev 2021 ; 169 : 63-78
- 3) Executive Committee of the International Society of Lymphology : The diagnosis and treatment of pe-ripheral lymphedema : 2020 Consensus Document of the International Society of Lymphology. Lym-phology 2020 ; 53 : 3-19
- 4) 日本リンパ浮腫学会 : リンパ浮腫診療ガイドライン2024年版. 金原出版, 東京, 2024
- 5) 笹嶋唯博 : 原発性リンパ浮腫全国調査を基礎とした治療指針の作成研究平成23年度総括研究報告書. Available from URL : https://mhlw-grants.niph.go.jp/project/18447
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- 6) 保田知生 : リンパ浮腫の基礎知識-解剖と生理. Journal of Clinical Rehabilitation 2023 ; 32 : 125-130
- 7) Hall JE著, 石川義弘, 岡村康司, 尾仲達史, 河野憲二訳 : ガイトン生理学原著第13版. エルゼビア・ジャパン, 東京, 2018
- 8) 飯島毅彦 : グリコカリックスと血管透過性. 日本血栓止血学会誌 2019 ; 30 : 711-718
- 9) 岡田英詩 : 血管内皮グリコカリックスとは. 外科と代謝・栄養 2020 ; 54 : 97-99
- 10) 小林照幸 : 日本におけるリンパ系フィラリア症の根絶. 薬史学雑誌 2019 ; 54 : 83-88
- 11) 国際リンパ浮腫フレームワーク : リンパ浮腫管理のベストプラクティス. Available from URL : https://www.lympho.org/uploads/files/files/Best_practice_Japanese.pdf(日本語版), Available from URL : https://www.palliativecarescotland.org.uk/content/publications/Lymphoedema-Framework-Best-Practice-for-the-Management-of-Lymphoedema.pdf(英語版)
- 12) Farrow W : Phlebolymphedema-a common under-diagnosed and undertreated problem in the wound care clinic. J Am Col Certif Wound Spec 2010 ; 2 : 14-23
- 13) 作田裕美, 宮腰由紀子, 片岡 健, 坂口桃子, 佐藤美幸 : 乳がん術後リンパ浮腫を発症した患者のQOL評価. 日本がん看護学会誌 2007 ; 21 : 66-70
- 14) 日本乳癌学会 : 乳癌診療ガイドライン2022年版-疫学・診断編. 金原出版, 東京, 2022
- 15) 田中 都, 菅波孝祥 : メタボリックシンドロームと自然免疫. 医学のあゆみ 2018 ; 265 : 1280-1284
- 16) 国際リンパ浮腫フレームワーク, カナダリンパ浮腫フレームワーク : 進行がんにおける終末期の浮腫の管理. Available from URL : https://www.ilfj.jp/file/co2.pdf
- 17) Campbell KL, Winters-Stone KM, Wiskemann J, et al : Consensus Statement from International Multi-disciplinary Roundtable. Med Sci Sports Exerc 2019 ; 51 : 2375-2390
- 18) 日本リハビリテーション医学会がんのリハビリテーション診療ガイドライン改訂委員会編 : がんのリハビリテーション診療ガイドライン第2版. 金原出版, 東京, 2019
- 19) 呼吸法を取り入れた動画QRコード(札幌医科大学附属病院アイン・ニトリ緩和医療学・支持療法学講座HP内). Available from URL : https://web.sapmed.ac.jp/kanwa/pdf/topics/20210811.pdf
