アブストラクト
| Title | 認知症高齢者重症度別の意思決定支援内容と実施状況 |
|---|---|
| Subtitle | 原著 |
| Authors | 濱崎彩子1, 片山陽子2 |
| Authors (kana) | |
| Organization | 1桑島内科医院, 2香川県立保健医療大学 |
| Journal | ホスピスケアと在宅ケア |
| Volume | 29 |
| Number | 3 |
| Page | 184-190 |
| Year/Month | 2021 / |
| Article | 原著 |
| Publisher | 日本ホスピス・在宅ケア研究会 |
| Abstract | 「要旨」【目的】看護師による意思決定支援の実施状況を認知症重症度別に明らかにする. 【方法】中四国地域の地域包括ケア病棟看護師600名を対象に, 無記名自記式質問紙郵送調査を実施した. 認知症重症度別に, 生活や医療に関する6項目の意思決定支援内容について, 意思確認の実施状況を4件法で尋ね各項目の記述統計を算出し, 本人・家族の2群で比較分析した. 【結果】配布数600票, 回収数201票(回収率33.5%), 有効回答数201票(有効回答率100%). 認知症軽度では, 生活に関する内容は本人への確認実施が有意に高かった. 延命治療に関する事前意思は, 家族への確認実施が有意に高かった. 中等度では, 日常ケアに関してのみ本人への確認実施が有意に高かったが, その他5項目は家族への確認実施が有意に高かった. 重度では, 全項目において本人への確認実施は低く, 家族への確認実施が有意に高かった. 医療に関する項目は, 全重症度で本人への確認実施は低く, 家族への確認実施が有意に高かった. 【結論】認知症軽度では, 生活に関する内容は本人に意思確認していた. 認知症中等度では, 生活に関する1項目以外, 家族に意思確認していた. 認知症重度では, 全6項目で家族に意思確認していた. |
| Practice | 看護学 |
| Keywords | 看護師, 認知症重症度, 地域包括ケア病棟 |
- 全文ダウンロード： 従量制、基本料金制の方共に770円(税込) です。
参考文献
- 1) 内閣府. 平成30年版高齢社会白書.
- 2) 橋本修二, 辻一郎, 尾島俊之, 村上義孝. 健康寿命における将来予測と生活習慣病対策の費用対効果に関する研究平成23年度 総括・分担研究報告書. http://toukei.umin.jp/kenkoujyumyou/houkoku/H23.pdf (2021.11.04閲覧)
- 3) 厚生労働省. 人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン(改訂版). http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/saisyu_iryou/ (2019.02.07閲覧)
- 4) 本間昭, 大塚俊男. 高齢者のための知的機能検査の手引き. 東京:ワールドプランニング, 1991.
- 5) Reisberg B, Ferris SH, Anand R, Leon MJ. Functional staging of dementia of the Alzheimer type. Ann NY Acad Sci 1984;435:481-483.
残りの8件を表示する
- 6) 加藤伸司, 下垣光, 小野寺敦志, 植田宏樹, 老川賢三, 池田一彦, その他. 改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)の作成. 老年精神医学雑誌 1991;2:1339-1347.
- 7) 本間昭, 福沢一吉, 塚田良雄, 石井徹郎, 長谷川 和 夫, MOHS R C. Alzheimer's Disease Assessment Scale(ADAS) 日本版の作成. 老年精神医学雑誌 1992;3(6):647-655.
- 8) 岩本テルヨ, 山田美幸, 加瀬田暢子. 特別養護老人ホーム在所者の最後の場の決定に関わる現状と課題-全国調査を通して-. 山口県立大学学術情報 2009;2:8-14.
- 9) 岩城典子. 看護師の意思決定支援:文献にみる現状と課題 (1)認知症患者の意思決定支援の特徴. 長江弘子編, エンドオブライフケアにおける意思決定支援 その人らしく生きぬくために医療者ができること. 看護技術 2016;62(12):53-58.
- 10) 平澤秀人, 桐谷優子, 秋山英恵, 志摩佐登美, 渋谷陽子, 松島英介. 認知症高齢者の終末期医療に関する家族の意識調査;入院・外来患者について. 老年精神医学雑誌 2007;18(8):884-891.
- 11) 桑田美代子. 認知症の終末期をめぐって-その人らしい"しめくくり"とは. 認知症の最新医療 2014;4(1):6-11.
- 12) 廣嶋尚子, 西千亜紀. 認知症患者のインフォームドコンセント その人らしく生きるための治療選択をチームで支えた事例. 日本精神科看護学会誌 2010;53(3):66-70.
- 13) 高梨早苗. 認知症の人のエンド・オブ・ライフケア. Geriatric medicine 2018;56(2):125-129.
