アブストラクト
Title | 前舌保持嚥下について : 考案の背景と訓練法としてのエビデンス |
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Subtitle | 第50回日本コミュニケーション障害学会学術講演会特集 セミナー3 |
Authors | 倉智雅子** |
Authors (kana) | |
Organization | **国際医療福祉大学成田保健医療学部言語聴覚学科 |
Journal | コミュニケーション障害学 |
Volume | 41 |
Number | 3 |
Page | 134-137 |
Year/Month | 2024 / 12 |
Article | 報告 |
Publisher | 日本コミュニケーション障害学会 |
Abstract | 前舌保持嚥下/前舌保持嚥下法 (tongue-hold swallow, THS) とは, 摂食嚥下障害領域で用いられているリハビリテーション手技の1つで, 挺舌した舌の前方を上下切歯で軽く挟んで固定したまま唾液を嚥下する運動訓練法である. 嚥下咽頭期の舌根部と咽頭壁の接触不全に対し, 咽頭壁の収縮運動を増強させる可能性のある間接訓練法として提唱された. 最近では, 嚥下咽頭期以外に食塊の送り込み運動に関与する筋への波及効果も期待されている. 運動訓練の観点からは抵抗運動訓練 (レジスタンストレーニング) に分類され, 挺舌距離を変えることで嚥下時の運動負荷量調整が可能であることから, 運動訓練における特異性の原則と過負荷の原則を満たす訓練法と解釈できる. 本稿では, THS考案の背景, これまでに解明されている解剖学的・生理学的なメカニズム, 訓練の有効性に関するエビデンス, 今後の展望などについて概説する. |
Practice | 医療技術 |
Keywords | 前舌保持嚥下, 摂食嚥下障害, 嚥下訓練, 運動訓練, tongue-hold swallow, dysphagia, swallowing therapy, exercise |
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