アブストラクト
| Title | 術後疼痛におけるチーム医療 |
|---|---|
| Subtitle | 総説 |
| Authors | 落合亮一 |
| Authors (kana) | |
| Organization | 東邦大学医学部名誉教授 |
| Journal | 日本病院薬剤師会雑誌 |
| Volume | 58 |
| Number | 10 |
| Page | 1148-1152 |
| Year/Month | 2022 / 10 |
| Article | 報告 |
| Publisher | 日本病院薬剤師会 |
| Abstract | 「はじめに」 2022年度の診療報酬改定で『術後疼痛管理チーム加算(A242-2)』が新設され, 診療報酬上も, 術後鎮痛(acute pain service: 以下, APS)の重要性とAPSについてチーム医療が必要であることが認められたといえるのではなかろうか. 術後疼痛管理チームは, 麻酔科医, 看護師, 薬剤師の3名以上で構成される必要がある. つまり, 急性期病院で, 麻酔科医が中心となった多職種で構成されたチームによって, 全身麻酔後の患者に質の高い術後疼痛管理が実施された場合に限られる診療報酬である. 本稿では, まず東邦大学医療センター大森病院・周術期センター(以下, 本センター)が導入してきたチーム医療としてのAPSチームにおける薬剤師・看護師・臨床工学技士の役割について紹介する. そして術後疼痛に伴う患者の不利益について整理し, APSの必要性, その方法について概観する. また, 2024年に開始される『医師の働き方改革』からみえてきた今後のチーム医療のあり方についてもまとめたい. |
| Practice | 薬学 |
| Keywords |
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参考文献
- 1) 鈴木良雄, 酒井正博:【周術期患者の薬学的管理】硬膜外ならびに経静脈鎮痛薬の調製 手術室担当薬剤師による調製, 薬局, 61, 2394-2401(2010).
- 2) PC Chiang, TL Wu, AJ Kuo et al.:Outbreak of Serratia marcescens postsurgical blood stream infection due to contaminated intravenous pain control fluids, Int J Infect Dis, 17, e718-e722(2013).
- 3) 長谷川哲也, 寺田享志, 大岩彩乃, 池田貴之, 落合亮一, 西澤健司:周術期管理チームを既に導入した施設からの提案 次の一手は? 周術期医療における薬剤師のあるべき姿とは, 日本臨床麻酔学会誌, 38, 798-802(2018).
- 4) 舟越亮寛, 畝本賜男, 大井一弥ほか:平成26年度学術委員会学術第8小委員会報告 周術期患者の薬学的管理と手術室における薬剤師業務に関する調査・研究, 日本病院薬剤師会雑誌, 51, 1169-1172(2015).
- 5) 柴田みつほ, 柴田ゆうか, 小西寿子, 堀内賢一, 畝本賜男, 大井一弥, 舟越亮寛:周術期患者の薬学的管理と手術室における薬剤師業務の現状と課題 平成26年度日本病院薬剤師会学術第8小委員会アンケート調査より, 日本病院薬剤師会雑誌, 52, 1043-1049(2016).
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- 6) 平成28年度「病院薬剤部門の現状調査」集計結果報告, 日本病院薬剤師会雑誌, 53, 751-819(2017).
- 7) 堀江彰久, 関谷秀樹, 山口祐佳, 福井暁子, 寺田享志, 落合亮一:周術期センターにおける選択的受診による口腔機能管理システム, 日本臨床麻酔学会誌, 34, 510-515(2014).
- 8) 長谷川哲, 大岩彩乃, 寺田享志, 落合亮一, 小杉隆祥, 西澤健司:薬剤師による鎮痛薬の調製と術後痛管理への関与, 日本臨床麻酔学会誌, 35, 758-764(2015).
- 9) 長谷川哲也, 寺田享志, 大岩彩乃, 結束さやか, 吉岡裕慈, 浦田香苗, 落合亮一:チームによる術後疹痛管理における薬学的介入の評価, 日本手術医学会誌, 38, 203-208(2017).
- 10) 落合亮一:周術期管理チームあるいは周術期医療と麻酔科医, 麻酔, 69, 240-247(2020).
- 11) CL Wu, AJ Rowlingson, AW Partin et al.:Correlation of postoperative pain to quality of recovery in the immediate postoperative period, Reg Anesth Pain Med, 30, 516-522(2005).
- 12) H Kehlet, TS Jensen, CJ Woolf:Persistent postsurgical pain:risk factors and prevention, Lancet, 367, 1618-1625(2006).
- 13) 医師の働き方改革に関する検討会:医師の働き方改革に関する検討会報告書, 平成31年3月28日. https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000496522.pdf
- 14) 厚生労働省:「良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するための医療法等の一部を改正する法律の一部の施行期日を定める政令」等の公布について(通知), 医政発0119第9号, 令和4年1月19日. https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000900464.pdf
- 15) 厚生労働省:現行制度の下で実施可能な範囲におけるタスク・シフト/シェアの推進について, 医政発0930第16号, 令和3年9月30日. https://www.hospital.or.jp/pdf/15_20210930_01.pdf
- 16) 厚生労働省:令和4年度診療報酬改定について, 第2章改定の概要, 1. 個別改定項目について. https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000905284.pdf
- 17) 厚生労働省保険局医療課:疑義解釈資料の送付について(その1), 事務連絡令和4年3月31日. https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000938947.pdf
- 18)日本麻酔科学会:「術後疼痛管理研修」の実施について. https://anesth.or.jp/users/news/detail/62469680-d1c4-447c-8d58-58fe9dcdd4c6
