アブストラクト
| Title | 関節リウマチ患者におけるエタネルセプトバイオ後続品切り替え後の有効性と安全性に関する評価 |
|---|---|
| Subtitle | 論文 原著論文 |
| Authors | 雪矢良輔†1, 梶田貴司1, 抱恵子1, 三宅啓史2, 八田和大2, 奥野智之1 |
| Authors (kana) | |
| Organization | †1天理よろづ相談所病院薬剤部, 2総合診療教育部 |
| Journal | 日本病院薬剤師会雑誌 |
| Volume | 60 |
| Number | 3 |
| Page | 254-259 |
| Year/Month | 2024 / 3 |
| Article | 原著 |
| Publisher | 日本病院薬剤師会 |
| Abstract | 関節リウマチ治療に使用される生物学的製剤は高額であり, 患者の経済的負担は導入時の懸念事項となっている. バイオ後続品により経済的負担の改善が期待されるが, 実臨床におけるデータ不足のため, 導入を躊躇する施設や事例が存在すると推測される. 本研究では, 2019年9月〜2021年7月にエンブレル(R)皮下注からエタネルセプトBS皮下注「MA」に切り替えた関節リウマチ患者23例を対象に有効性としてsimplified disease activity index等7項目, 安全性として11項目の検査値と有害事象の発現状況を調査した. 結果, 切り替え前後24週では, 一部有効性の評価指標で疾患活動性の上昇が観察されたが, 特異的な有害事象の発現は認めず, すべての症例で投与が継続された. 以上, エタネルセプトバイオ後続品への切り替えは, 有効性, 安全性において許容できる変化にとどまり, 経済的観点から有用であると考える. |
| Practice | 薬学 |
| Keywords | バイオ後続品 (BS), エタネルセプト (ETN), 有効性, 安全性, 生物学的製剤 (bDMARD), 関節リウマチ (RA) |
- 全文ダウンロード： 従量制、基本料金制の方共に770円(税込) です。
参考文献
- 1) 厚生労働省 : バイオ後続品の品質・安全性・有効性確保のための指針, 薬食審査発第0304007号, 2009年3月4日. https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb4981&dataType=1&pageNo=1
- 2) 山内祐子, 鈴木毅, 田中馨日, 佐久川卓, 山田智史, 石井岳夫, 諸見牧子, 潮平英郎, 中村克徳 : 医師および薬剤師に対するバイオ後続品 (バイオシミラー) 使用の認識に関するアンケート調査, 日本病院薬剤師会雑誌, 59, 381-386(2023).
- 3) 赤羽宏友 : 日本と海外のバイオシミラー市場占有率, レギュラトリーサイエンス学会誌, 8, 35-43 (2018).
- 4) JS Smolen, RB M Landewe, SA Bergstra, A Kerschbaumer, A Sepriano, D Aletaha, R Caporali, CJ Edwards, KL Hyrich, JE Pope, S Souza, TA Stamm, T Takeuchi, P Verschueren, KL Winthrop, A Balsa, JM Bathon, MH Buch, GR Burmester, F Buttgereit, MH Cardiel, K Chatzidionysiou, C Codreanu, M Cutolo, AA Broeder, KE Aoufy, A Finckh, JE Fonseca, J Gottenberg, EA Haavardsholm, A Iagnocco, K Lauper, Z Li, IB McInnes, EF Mysler, P Nash, G Poor, GG Ristic, F Rivellese, A Rubbert-Roth, H Schulze-Koops, N Stoilov, A Strangfeld, AH Mil, E Duuren, TPMV Vlieland , R Westhovens, D Heijde : EULAR recommendations for the management of rheumatoid arthritis with synthetic and biological disease-modifying antirheumatic drugs : 2022 update, Ann Rheum Dis [Internet], 2023 Jan, 82. doi : 10.1136/ard-2022-223356.
- 5) 田中良哉 : 関節リウマチ治療における生物学的製剤の選択〜寛解をゴールとして〜, 臨床リウマチ, 20, 240-244(2008).
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- 6) 若林弘樹, 長谷川正裕, 中島亜矢子, 須藤啓広 : エタネルセプト投与関節リウマチ患者における同薬バイオシミラーの疾患活動性維持効果, 臨床雑誌整形外科, 73, 1346-1349(2022).
- 7) 日本リウマチ学会 : 関節リウマチ診療ガイドライン2020, 診断と治療社, 東京, 2021, pp.16-18.
