アブストラクト
| Title | オキサリプラチン末梢静脈投与時の血管痛に対する輸液増量の効果 |
|---|---|
| Subtitle | 論文 原著論文 |
| Authors | 河村勇介1, 山根実里1, 妹尾啓司1, 岡原夏実1, 水上皓喜1, 石田翔1, 吉川明良2, 阪田安彦3, 宮森伸一3, 渡邊篤1 |
| Authors (kana) | |
| Organization | 1地方独立行政法人広島市立病院機構広島市立広島市民病院薬剤部, 2地方独立行政法人広島市立病院機構広島市立舟入市民病院薬剤部, 3地方独立行政法人広島市立病院機構広島市立北部医療センター安佐市民病院薬剤部 |
| Journal | 日本病院薬剤師会雑誌 |
| Volume | 60 |
| Number | 7 |
| Page | 754-759 |
| Year/Month | 2024 / 7 |
| Article | 原著 |
| Publisher | 日本病院薬剤師会 |
| Abstract | オキサリプラチン (oxaliplatin : 以下, L-OHP) は末梢静脈投与時に血管痛を生じることが報告されている. 広島市立広島市民病院では, L-OHPを250mLの5%ブドウ糖輸液に混合し投与している. 投与時に血管痛が発現した場合は, 次コースより側管から5%ブドウ糖輸液250mLの追加投与を行っている. 2020年7月1日〜2022年3月31日までの期間に外来にてL-OHPを末梢静脈から投与した患者を対象とし, 血管痛に対する輸液増量の有用性について後方視的に調査した. 血管痛によるnumerical rating scale (以下, NRS) の推移を輸液増量の前後1コースで比較したところ, 17人のうち13人 (76.5%) が血管痛によるNRSの低下を認めた. 以上より, L-OHPの輸液増量は血管痛改善の有用な対策であることが示唆された. |
| Practice | 薬学 |
| Keywords | オキサリプラチン (L-OHP), 血管痛, 輸液増量, 二次予防 |
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参考文献
- 1) 日本胃癌学会編 : "胃癌治療ガイドライン", 2021年版, 金原出版, 東京, 2021, pp.30-35.
- 2) 大腸癌研究会編 : "大腸癌治療ガイドライン", 2022年版, 金原出版, 東京, 2022, pp.31-42.
- 3) 日本膵臓学会・膵癌診療ガイドライン改訂委員会編 : "膵癌診療ガイドライン", 2022年版, 金原出版, 東京, 2022, pp.244-253.
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- 5) 日比 聡, 立松三千子, 西尾里美, 宮谷美智子, 戸崎加奈江, 小原真紀子, 前田剛司, 冨田敦和, 河合優, 伊奈研次, 大石和明, 室圭 : Oxaliplatinの末梢静脈投与における血管痛様症状の発現およびその対策に関する調査, 癌と化学療法, 38, 1447-1452 (2011).
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- 6) 矢立雅章, 木村正美, 岩崎ユリ, 嘉村基樹, 横井めぐみ, 内谷昌子, 水元孝郎, 松下弘雄 : 加温法によるオキサリプラチン末梢内投与における血管痛軽減の試み, 癌と化学療法, 39, 589-591 (2012).
- 7) 塩塚雄基, 上淵未来, 濱田政司, 守田尚史, 森山彬, 山下まゆ子, 市川康子, 藤井裕史, 松尾彰宣, 久原浩史, 生田義明, 池嶋聡, 倉本正文, 藤井憲一郎, 島田信也 : Oxaliplatin末梢投与時のDexamethasone混合による血管痛軽減の試み, 癌と化学療法, 39, 1583-1586 (2012).
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- 11) 大坪達弥, 河村佳奈, 岸本翔, 眞釼彩子, 小林大祐, 江島智彦, 辻琢己, 菊田真穂, 村木優一, 河野武幸, 堤康彦, 魚嶋伸彦, 友金幹視 : ダカルバジンによる血管痛にザルトプロフェンが著効した1症例, 日本病院薬剤師会雑誌, 55, 649-652 (2019).
- 12) 菅幸生, 坂口百合野, 石崎純子, 高林真貴子, 橋本千明, 廣正瑛, 日沖雅人, 崔吉道, 荒井國三, 宮本謙一 : ゲムシタビン塩酸塩の経静脈投与による血管痛の危険因子の解析とNSAIDs・オピオイドによる予防効果の評価, 医療薬学, 38, 177-183 (2012).
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