Title	ジルコニウムシクロケイ酸ナトリウムの腸管内貯留により重篤な低カリウム血症を呈した1例
Subtitle	論文 症例報告
Authors	田辺真里, 飯村諒, 加藤一郎
Authors (kana)
Organization	社会福祉法人恩賜財団済生会支部神奈川県横浜市南部病院薬剤部
Journal	日本病院薬剤師会雑誌
Volume	61
Number	7
Page	745-749
Year/Month	2025 / 7
Article	報告
Publisher	日本病院薬剤師会
Abstract	今回我々は便秘によりジルコニウムシクロケイ酸ナトリウム水和物(sodium zirconium cyclosilicate hydrate:以下, SZC)が腸管内に貯留し, 重篤な低カリウム血症を発症した1例を経験した. 症例は80歳女性, 意識障害にて済生会横浜市南部病院に救急搬送された. 採血で血清カリウム値1.3 mmol/Lと低カリウム血症の診断となった. 薬剤師はお薬手帳を確認し, かかりつけ医より高カリウム血症に対して添付文書の規定を超えたSZCが処方されていたことを把握し医師へ報告した. コンピューター断層撮影(CT)を施行したところ, 便塊とSZCの金属に反応した陰影が確認された. SZCの貯留が一因と考え下剤投与と摘便を実施し便塊とともに薬剤が排泄され, 第17病日血清カリウム値が3.4 mmol/Lまで改善した. SZC投与中は血清カリウム値の定期的なモニタリングと排便状況の確認が重要であることが示唆された.
Practice	薬学
Keywords	ジルコニウムシクロケイ酸ナトリウム水和物(sodium zirconium cyclosilicate hydrate:SZC), 低カリウム血症, 腸管内貯留, 便秘

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