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アブストラクト

Title 転倒転落予防のための睡眠薬選択 - 不眠時指示にスボレキサントを推奨した成果 -
Subtitle 論文 原著論文
Authors 佐々木史香1, 安高勇気1,2, 大木伸泰1, 池内忠宏1, 兼重晋1, 鷲山厚司1,3, 原田康平4, 後藤玲央4, 川嵜弘詔4, 神村英利1,2
Authors (kana)
Organization 1福岡大学病院薬剤部, 2福岡大学薬学部実務薬剤学, 3福岡大学病院医療安全管理部, 4福岡大学医学部精神神経医学教室
Journal 日本病院薬剤師会雑誌
Volume 56
Number 10
Page 1151-1154
Year/Month 2020 / 10
Article 原著
Publisher 日本病院薬剤師会
Abstract オレキシン受容体拮抗薬のスボレキサントは筋弛緩作用がないため, ベンゾジアゼピン(benzodiazepine: 以下, BZ)系睡眠薬より転倒転落のリスクが低いと考えられている. そこで, 福岡大学病院では不眠時の第一選択薬としてスボレキサントを推奨する取り組みを実施した. 今回, 取り組み開始前後6ヵ月間における睡眠薬の処方数と転倒転落件数を調査した. その結果, 取り組み前後の処方数はBZ系睡眠薬で0.8倍, スボレキサントで2.4倍となった. また, 転倒転落件数は329件から266件に減少し, 夜間の転倒転落率は1.29‰から0.85‰へ減少した. BZ系睡眠薬服用患者の転倒転落率は睡眠薬を服用しなかった患者の1.8倍高く, 一方でスボレキサント服用患者の転倒転落率は睡眠薬を服用しなかった患者と同等であった. スボレキサントを不眠時の第一選択薬として推奨する取り組みは, BZ系睡眠薬の処方数を減少させ, 転倒転落件数の減少に有用であったと考えられる.
Practice 薬学
Keywords 睡眠薬, スボレキサント, ベンゾジアゼピン系睡眠薬, 転倒転落
  • 全文ダウンロード: 従量制、基本料金制の方共に770円(税込) です。