アブストラクト
Title | 「記憶に残っている歌の魅力」〜個別的音楽療法の効果〜 |
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Subtitle | 交流 |
Authors | 松本勝也, 山本隆志, 桐生拓 |
Authors (kana) | |
Organization | 広島原爆被爆者援護事業団原爆被爆者特別養護ホーム 倉掛のぞみ園 |
Journal | 看護学統合研究 |
Volume | 23 |
Number | 1 |
Page | 33-41 |
Year/Month | 2021 / |
Article | 報告 |
Publisher | 広島文化学園大学看護学部 |
Abstract | 「はじめに」超高齢社会の日本において, 大きな課題の一つである認知症を患う高齢者に対しては, 集団的音楽療法は多数実施され報告は多いが, 個別的音楽療法に関する報告は少ない. N施設は, 原爆被爆者の特別養護施設として, 1992年7月に開設された介護保険適用外の施設である. 5階建ての建物の中に, 5フロアがあり, 収容定員は300名, 平均年齢は87.1歳, 平均在園期間は5年9ヶ月である. この施設では, 2階に認知症高齢者専用(60名収容)のフロアを設けてあり, 勝手にフロアの外には徘徊できないよう工夫されている. 介護度が高く, 転倒や異食をする高齢者も多くいる. レクリエーションとして嚥下障害予防の口腔体操, 老人体操などを毎日行い, また, 集団で歌を唄うことも行っている. このような時に, ある映画がヒントとなり, 個別的音楽療法を実施し, 実施前後における効果を比較検討することができたので報告する. |
Practice | 看護学 |
Keywords | iPad, ヘッドホン, 個別的音楽療法, 認知症 |
- 全文ダウンロード: 従量制、基本料金制の方共に770円(税込) です。
参考文献
- 1) CQ2-2. 認知症の行動・心理症状 behavioral and psychological symptoms of dementia (BPSD) にはどのようなものがあるか. 日本神経学会監修, 認知症疾患診療ガイドライン作成委員会編集: 認知症疾患診療ガイドライ 2017.23-24, 医学書院,東京. 2017.
- 2) 加藤伸司, 下垣 光, 小野寺淳志 他: 改訂長谷川式簡易知能評価スケール (HDS-R) の作成. 日本老年精神医学雑誌, 2(11):1339-1347, 1991.
- 3) 河野和彦: 痴呆症臨床における時計描画検査 (the Clock Drawing Test (CDT) の有用性. バイオメデイカル・ファジィ・システム学会誌, 6(1):69-79, 2004.
- 4) パーソナルソング (DVD) 日本コロンビア株式会社. http://columbia.jp
- 5) 北本福美, 佐々木知佳: 認知症の非薬物療法, 芸術療法としての音楽療法の可能性, 日本老年精神医学雑誌, 19(9):1017-1022, 2008.
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- 6) 佐々木知佳, 伊藤嶺理沙, 二俣 泉: 認知症ケアの予防と音楽療法. 春秋社,東京, 2009.
- 7) 赤星健彦, 赤星多賀子: 認知症高齢者と歌おう懐かしの名曲210, 雲母書房,東京, 2010.
- 8) 赤星多賀子: 身近な音楽で BPSD を改善・予防する音楽療法の取り組み -音楽で楽しく, 認知症の予防と改善, 高齢者安心安全ケア, 実践と記録, 1・2月号, 33-39, 2016.
- 9) 日野原重明: 音楽の癒しの力. 春秋社.東京. 1996.
- 10) 日野原重明監修, 篠田知璋, 加藤美知子編集: 標準音楽療法入門 上 理論編. 春秋社,東京. 1998.
- 11) 日野原重明監修, 篠田知璋, 加藤美知子編集: 標準音楽療法入門 下 実践編, 春秋社.東京. 1998.
- 12) 岡田浩佑: 音楽療法とハーモニカ. 看護学統合研究, 15(1):55-62, 2013.
- 13) 岡田浩佑, 村田真奈美, 石崎由美子, 鎌田七男, 山口弓子: 原爆養護ホーム高齢者の認知症と音楽療法の現況. 看護学統合研究, 18(1):35-41, 2016.
- 14) 岡田浩佑: 日野原重明先生の想い出と音楽療法による地域貢献. 看護学統合研究, 21(2):23-29, 2020.
- 15) 菱川町子: 聴診器とハーモニカ 心に残る医療 第35回「心に残る医療」体験記コンクール入賞作品集, 読売新聞東京本社事業開発部, 2017.