アブストラクト
Title | がん終末期にある独居高齢者に対する訪問看護師の支援に関する文献検討 |
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Subtitle | 資料 |
Authors | 田草川純子1), 泉宗美恵1), 佐藤悦子2) |
Authors (kana) | |
Organization | 1)山梨県立大学看護学部, 2)山梨県立大学大学院 |
Journal | 山梨県立大学看護学部・看護学研究科研究ジャーナル |
Volume | 8 |
Number | 1 |
Page | 69-80 |
Year/Month | 2022 / |
Article | 報告 |
Publisher | 山梨県立大学 |
Abstract | 「要旨」高齢化が進行する中, がんを患い在宅で療養している独居高齢者は増え続けている. 独居のがん高齢者が終末期までその人らしく在宅療養を継続できる支援体制の構築が急務である. そこで本研究では, がん終末期にある独居高齢者に関わる訪問看護師の支援に関する文献検討を行い, 今後の研究の基礎資料とした. がん終末期にある独居高齢者に対して訪問看護師は, 症状コントロールや不安に寄り添う支援を行いながら, 残された時間を安心して過ごせるように支援していた. また, ACPにおける支援として, 高齢者本人だけでなく別居の家族や多職種チームにおいて, 本人の意思や意向を共有しながら, 本人の望む生活を一緒に考えていくことの重要性を示唆していた. そのために, 多職種連携において訪問看護師は, 医療と生活面の両方の支援を見据え, タイムリーに多職種チームで情報共有を行い, 目標を確認しあいながら支援を続けることが重要になると示唆された. |
Practice | 看護学 |
Keywords | 独居高齢者, がん終末期, 訪問看護師, elderly living alone, terminal cancer patient, visiting nurse |
- 全文ダウンロード: 従量制、基本料金制の方共に770円(税込) です。
参考文献
- 1) 内閣府:令和3年版高齢社会白書(全体版), 2021/09/16, https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2021/zenbun/03pdf_index.html.
- 2) 一般財団法人 厚生労働統計協会:国民衛生の動向2021/2022(厚生の指標), 68(9), 55-57, 2021, 東京.
- 3) 日本財団:人生の最期の迎え方に関する全国調査報告書, 2021/09/16, https://www.nippon-foundation.or.jp/app/uploads/2021/03/new_pr_20210329.pdf.
- 4) 一般財団法人 厚生労働統計協会:国民衛生の動向2021/2022(厚生の指標), 68(9), 64-66, 2021, 東京.
- 5) 厚生労働省:令和元年度 介護給付費等実態統計の概況, 2021/09/16, https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/kyufu/19/dl/11.pdf.
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- 6) 佐藤悦子:地域包括ケアのなかで在宅看護を担う看護職の強みを活かす, 日本在宅看護学会誌, 6(2), 1-10, 2018.
- 7) 厚生労働省:平成28年 高齢者医療の現状等について(参考資料), 2021/11/2, https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000125582.pdf.
- 8) 塚原拓馬:老年期の最適発達とその支援-老年期の発達特性に対する臨床発達支援と地域支援の在り方-, 実践女子大学生活科学部紀要, 51号, 47-55, 2014.
- 9) 沖中由美:ひとりで暮らす要支援・要介護高齢者の老いの生き方, 日本看護研究学会誌, 40(4), 649-656, 2017.
- 10) 小林幸恵, 白田久美子:我が国における慢性疾患のある独居高齢者のセルフケアの概念分析, 日本看護科学学会学術集会講演集, 40, 11-19, 2021.
- 11) 清田明美:独居の生活を継続している要介護後期高齢者の日常生活上の困難と対処, 老年看護学, 22(2), 79-87, 2018.
- 12) 蒔田寛子, 川村佐和子:訪問看護を利用している高齢独居療養者の生活継続に必要な機能の分析, バイオフェリアリハビリテーション研究, 7(1), 6-16, 2012.
- 13) 田山友子:日本における独居がん終末期患者の訪問看護に関する文献考察, 東京医科大学看護専門学校紀要 25(1), 69-76, 2016.
- 14) 柄澤邦江, 安田貴恵子:がん終末期独居療養者のエンド・オブ・ライフケアにおける訪問看護師の看護実践に関する文献検討, 8(1), 48-57, 2019.
- 15) 和田幸子:在宅死を望む独居高齢者への訪問看護師の支援, 日本在宅看護学会誌, 10(1), 103-110, 2021.
- 16) 丸山加寿子, 河野あゆみ:居宅介護支援を受けた独居要介護高齢者の在宅療養開始時における訪問看護利用の有無による特徴, 日本看護科学会誌, 40, 40-46, 2020.
- 17) 鶴若麻理, 大桃美穂:訪問看護師が意向確認する状況やタイミングからみた独居高齢者のアドバンスケアプランニング, 日本エンドオブライフケア学会誌, 4(1), 3-14, 2020.
- 18) 小林澄子, 堀口和子, 岩田昇:在宅独居高齢者のエンド・オブ・ライフに影響する訪問看護師の支援, 日本在宅ケア学会誌, 23(2), 80-88, 2020.
- 19) 前馬理恵, 矢出装子, 山田和子, 他:訪問看護ステーションにおける独居高齢者の看取りの現状と課題, 日本看護学会論文集:在宅看護, 48, 31-34, 2018.
- 20) 堀口和子, 岩田昇, 小林澄子, 他:独居高齢者の在宅エンド・オブ・ライフに影響する要因 独居高齢者の意思・別居家族の意向と心構え, 日本在宅ケア学会誌, 21(1), 36-43. 2017.
- 21) 仁科聖子, 湯浅美千代, 工藤綾子:独居高齢者が在宅で最期を迎えるための訪問看護師の支援 -がん高齢者と非がん高齢者の共通点および相違点-, 医療看護研究, 11(1), 45-58, 2014.
- 22) 米澤純子, 杉本正子, 新井優紀, 他:独居がん終末期患者の在宅緩和ケアにおける訪問看護師の支援と連携, 日本保健科学学会誌, 17(2), 67-75, 2014.
- 23) 仁科聖子, 湯浅美千代, 小川妙子:独居高齢者が在宅で最期を迎えるための訪問看護師の援助, 医療看護研究, 4(1), 50-56, 2008.
- 24) 岩田尚子, 石垣和子, 伊藤隆子:在宅療養移行期に在宅療養生活に対して独居高齢者が抱く心配とその変化, 千葉看護学会会誌, 20(2), 21-29, 2015.
- 25) 木村由香, 安藤孝敏:エンディングノート作成にみる高齢者の「死の準備行動」, 応用老年学, 9(1), 43-54, 2015.
- 26) 福田愛子:国内外の一人暮らしがん療養者の療養生活の様相に関する文献レビュー, 日本在宅看護学会誌, 9(2), 88-96, 2021.
- 27) 久松美佐子, 丹波さよ子:終末期がん患者の家族の不安への対処を支える要因, 日本看護科学会誌, 31(1), 58-67, 2011.
- 28) 斎木千尋, 伊藤絵梨子, 田高悦子, 他:訪問看護師のとらえる臨死期における在宅終末期がん療養者の家族介護者の体験と支援に関する質的研究, 日本地域看護学会誌, 18(1), 56-64, 2015.
- 29) 臼井正彦, 佐野佐地子, 朝比奈完:独居高齢者の在宅での看取り, 癌と化学療法, 36, 23-25, 2005.
- 30) 伊藤美緒子, 小林友美, 大金ひろみ, 他:自宅で最期を迎えたい 在宅ホスピス緩和ケアでひとり暮らしの18名のがん患者を看取って, 訪問看護と介護, 12(8), 660-672, 2007.
- 31) 齋木実, 八木橋秀美, 久米千香, 他:過去2年間に当院が介入した在宅看取り75例, 埼玉県医学会雑誌 49(1), 28-34, 2014.
- 32) 關優美子, 森山恵美, 釜屋洋子, 他:一人暮らしの在宅療養者が生活を継続できる要因 訪問看護ステーションの調査を通して, 日本看護福祉学会誌, 20(2), 197-210, 2015.
- 33) 徳重小十代, 上原かおり, 花岡雅子:訪問介護員が関わる在宅看取りの現状と課題, 長野県看護研究学会, 35, 22-24, 2014.
- 34) 中村茜, 月野木ルミ:地域づくりを推進する訪問看護師の実践, 日本看護科学会誌, 39, 366-372, 2019.