アブストラクト
Title | 大腿骨頚基部骨折の治療成績 |
---|---|
Subtitle | 大腿骨近位 |
Authors | 戸田誠也, 岩倉崇, 近藤飛馬, 秋田光輝, 櫻井敦志, 澤村悟 |
Authors (kana) | |
Organization | 兵庫県立淡路医療センター整形外科 |
Journal | 骨折 |
Volume | 43 |
Number | 3 |
Page | 647-651 |
Year/Month | 2021 / |
Article | 報告 |
Publisher | 日本骨折治療学会 |
Abstract | 「要旨」大腿骨頚基部骨折は, その解剖学的特徴から術後合併症の発生率が高いとされる. 本研究では大腿骨頚基部骨折28例を形態学的に3つに分類し(骨頭直下の頚部全体に認める頚部一体型, 頚部の前内側皮質が骨頭側に連続している骨頭型, 骨幹部側に連続している骨幹部型), 分類別の治療成績を検討した. 骨折型は, 骨頭型20例, 頚部一体型6例, 骨幹部型2例と骨頭型が最多であった. 手術方法は, 骨頭型では骨接合14例, 人工骨頭置換6例, 頚部一体型と骨幹部型はすべて骨接合であった. 術後合併症は, 頚部一体型と骨頭型の骨接合術でカットアウトを1例ずつ認め, カットアウト率は9%と高かったが, 人工骨頭置換術では術後合併症を認めなかった. 大腿骨頚基部骨折に対する骨接合時には, 骨折線の正確な評価を行い強固な内固定材を使用すべきであり, 人工骨頭置換術も選択肢となる. |
Practice | 臨床医学:外科系 |
Keywords | Basicervical fracture of the femur(大腿骨頚基部骨折), Classification(分類), Complication(合併症) |
- 全文ダウンロード: 従量制、基本料金制の方共に770円(税込) です。
参考文献
- 1) 日本整形外科学会診療ガイドライン委員会, 大腿骨頚部/転子部骨折診療ガイドライン策定委員会編. 大腿骨頚部/転子部骨折診療ガイドライン. 改訂第2版. 南江堂 ; 2011.
- 2) 久留隆史, 加納利哉, 大本武児ほか. 大腿骨頚基部骨折の分類と診断. 骨折 2016 ; 38(4) : 1043-1049.
- 3) 青野貴吉. INTERTANによる大腿骨頚基部骨折に対する治療成績. 骨折 2020 ; 42(1) : 153-156.
- 4) 粟島宏明, 今村 格, 佐々木盛力ほか. 大腿骨転子部・頚基部骨折に対する観血的整復固定術の成績. 東北整災誌 2018 ; 61(1) : 35-38.
- 5) 大隈 暁, 畠山英嗣. 大腿骨頚基部骨折に対する骨接合術と人工骨頭挿入術における治療成績の比較検討. 骨折 2020 ; 42(1) : 157-160.
残りの5件を表示する
- 6) 岡田祥明, 福田文雄, 濱田大志ほか. 大腿骨頚基部骨折の治療成績-ガイドライン改訂第2版による-. 骨折 2014 ; 36(2) : 306-310.
- 7) 上杉雅文, 河野 衛, 清水知明ほか. 大腿骨頚基部骨折に対する3重バレル CHSの治療経験. 骨折 2018 ; 40(3) : 818-822.
- 8) 大森貴夫, 市川徳和, 山中紀夫ほか. 大腿骨頚基部骨折に対するγ-nailの術後合併症の検討. 骨折 2003 ; 25(1) : 122-124.
- 9) 徳永真巳. Cephalomedullary nailによる大腿骨頚基部前額面せん断骨折の治療経験. 骨折 2019 ; 41(2) : 667-674.
- 10) 山川泰明, 野田知之, 尾崎敏文ほか. 前額断剪断骨折線を示す大腿骨頚基部骨折の治療経験. 中四整会誌 2012 ; 24(2) : 295-299.