アブストラクト
Title | 重度認知症高齢者の注意障害に対する運動介入の可能性 - 食事摂取困難な症例からの検討 - |
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Subtitle | 症例報告 |
Authors | 小笠原牧1),2), 加藤拓彦2), 深持ありさ1), 長内亮3), 太田康介1), 佐々木伸晃1) |
Authors (kana) | |
Organization | 1)医療法人仁泉会 介護老人保健施設ハートランド, 2)弘前大学大学院保健学研究科, 3)青森保健生活協同組合あおもり協立病院 |
Journal | 青森県作業療法研究 |
Volume | 29 |
Number | 1 |
Page | 21-24 |
Year/Month | 2021 / |
Article | 報告 |
Publisher | 青森県作業療法士会 |
Abstract | 「要旨」食物の取り込みや嚥下が行えず食事摂取量が減少し栄養状態が不良となっていた重度認知症高齢者を担当した. 評価により食事摂取の問題は注意障害の影響と考えられ, 口頭での注意を促す一般作業療法を行ったが, 効果が見られなかったため, 運動介入として姿勢制御課題にプログラムを変更した. 結果, 注意機能の改善に伴い食事摂取が改善, さらに他のADLや意欲, QOLの改善も得られた. 重度認知症高齢者は, 理解困難や意欲低下, 注意障害などの認知機能の低下により訓練の実施が難しい場合が多いが, 運動介入は認知機能の改善と生活行為への汎化が期待でき, 作業療法の発展に寄与できる可能性が示唆された. |
Practice | 医療技術 |
Keywords |
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参考文献
- 1) 武克克彦, 三村蒋, 渡邊修編: 「CLINICAL REHABILITATION」別冊高次脳機能障害のリハビリテーションVer.3. 医歯薬出版, 東京, 2018.
- 2) 島浩人, 池添冬芽:加齢による二重課題バランス能力低下と転倒及び認知機能との関連について. 理学療法科学 24(6):841-845, 2009.
- 3) 冷水誠, 前岡浩, 藤田浩之, 森岡周:ニューロリハビリテーションと脳の機能的イメージング 立位制御. 理学療法27巻3号, 387-392, 2010.
- 4) 藤原勝夫, 茂岩路恵, 前田薫, 外山寛:高齢者におけるバランスボード平衡訓練による上肢運動時の予測的姿勢制御とP300の変化. telos, 第35号, 32-40, 2003.
- 5) Arene Ohman, Susan Mineka: Fears, phobias, and preparedness: toward an evolved module of fear and fear learning. Psychological Review, 108(3), 483-522(2001).
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- 6) 高草木薫:認定医-指導医のためのレビュー・オピニオン 大脳皮質・脳幹-脊髄による姿勢と歩行の制御機構. Asahikawa Medical University Repository 脊髄外科 27巻3号:208-215, (2013)