アブストラクト
Title | 思春期の摂食障害 - 児童精神科の立場から - |
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Subtitle | 第38回日本小児心身医学会学術集会講演記録 シンポジウム1-3 テーマ「思春期の摂食障害 : 診療の課題 最前線」 |
Authors | 高宮静男 |
Authors (kana) | |
Organization | たかみやこころのクリニック, 西神戸医療センター |
Journal | 子どもの心とからだ 日本小児心身医学会雑誌 |
Volume | 29 |
Number | 4 |
Page | 391-393 |
Year/Month | 2021 / 2 |
Article | 報告 |
Publisher | 日本小児心身医学会 |
Abstract | 「I はじめに」思春期は, 子どもから成人への移行期であり, 性ホルモンの急激な上昇によって第二次性徴が生じ, 心身の著しい変化に見舞われる時期である. アイデンティティの確立前夜の先行きが不透明な状態におかれ, 思春期危機に陥ることもある. 一過性の心身の転換期でもある思春期危機をうまく乗り切れないとさまざまな心身の疾患に襲われやすく, 摂食障害もその代表的な疾患である. 今回は, シンポジウムで紹介した症例の中で, 中学生発症で病型変化が見られ成人まで支援してきた思春期症例をチーム医療, 学校連携, 保護者支援の観点から報告したい. さらに2017年に完成し, 養護教諭に対して全国各地で行われている研修会のテキストになっている「摂食障害に関する学校と医療のよりよい連携のための対応指針(対応指針)」に基づいた思春期症例を示し早期発見・早期治療の重要性にも触れたい. 「II 背景」西神戸医療センターでは, 小児科, 精神科および他の専門職で統合的チーム医療を行ってきたが, 小児病棟へ入院後10年以上経過した神経性やせ症(ANR)の女子にしぼり, 41名を追跡した. |
Practice | 臨床医学:内科系 |
Keywords |
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参考文献
- 1) 大波由美絵, 他:医療機関との連携における早期対応と学校ができる予防, 子どものこころと身体. 子の心とからだ 27, 488-490, 2019.
- 2) Tasaka K, Matsubara K, Takamiya S, et al.: Long follow up of hospitalized pediatric anorexia nervosa restricted type. Pediatric Int 2016 19, doi: 10.1111/ped. 13194. [Epub ahead of print]
- 3) 中井久夫:徴候・記憶・外傷. みすず書房, pp.304-328, 2004.
- 4) 高宮靜男:摂食障害における学校との連携. 精神科治療学 33, 1463-1468, 2018.
- 5) 高宮靜男:摂食障害の子どもたち. 合同出版, 2019.